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    Episode.4-20への応援コメント

     すっかりご無沙汰してすみません、ということを毎回言っている気がします。すみません。
     最近どうにも、文章というか文芸全般に対して気持ちが定まらないんですよね。特に本作『LA』の場合、読んでいる最中に違和感を覚えても、後々そこに理由や必然性があったと明らかになることが多いと思いますが、Web小説ではなく紙の小説なら、こういうことはよくある気がするんですよ。だから、僕ごときがあまり頻繁に、細かいところに口出ししても仕方ないのではないか、という思いがあります。ただ、それで読まなくなるのもそれはそれで寂しいというか、セルフで我慢大会を開いているような不毛さを感じるのが悩ましいところです。結局、読んでしまうと何か伝えた方が良い気になって、こんなものを書いているわけです。
     先にもう1つ謝罪しておきますと、僕が最近書いた短編集『異世界の昔ばなし』の『ダンジョン・テスト』に登場する地名・人名(※追記:の語感)が本作Episode.4のそれらと被っているのですが、これは別に『LA』を盗み見て参考にしたわけではなく、全くの偶然です。とはいえ、執筆も公開もこちらの方が後なので、不勉強ゆえに被ってしまったことを謝らせていただきます。

     Episode.4はまだ終わっていないようですが、今のところの感想としましては、話の流れがすっきりしていて、とても読みやすかったと思います。
     正直、探知魔法を破壊する話、鋏を持った生物と対峙する話が始まったときのそれぞれで、「この話でこの章の最後まで行くのかな」と思って身構えたのですが、主人公が必殺技を発動したときにちゃんと決着がついてくれて安心しました。場所や時間もすんなり動いてくれるので、疲れや退屈を感じさせない構成だったと思います。今までが悪かったわけではありませんが、さすがに今回も同じ流れだと、いつまで経っても話が進まない印象になっていたかもしれません。

     今回は回想を使って仲間たちと接続することなく、主人公が1人で片付けていて、成長を感じました。以前にも書いた通り、名前がないというのは「名は体(たい)を表す」の「体(たい)」がない、つまり、人間として自分を確立できていないということでしょうから、主人公の言動はどことなく、ベクトル(信念の方向性)だけあって座標(具体的な根拠や対象)が定まっていないような印象なのですが、仲間たちとの接続を経る中で、ある程度、自分やその立脚点がはっきりしてきたということでしょう。凶暴化した動物の動きを止めるためにレオンに協力してもらう必要はありましたが、対処方法が確立できたので、今後、少なくとも精神面では楽ができそうですね。
     クルーエルアの王国騎士にあたる存在として、ドラバーンの闘士が登場する展開にはワクワクしました。地域差があることで作品世界に奥行きが出ますし、闘士とはどんな人々なんだろう、他の国はどうなんだろうと期待が高まります。「お前、なかなかやるな」、「あんたもな」みたいな認め合ったやり取りをしているのも楽しかったです。今までは格下の(はずの)同国人やトラウマを刺激する女性ばかりだったせいか、主人公は何かにつけて気遣ったり守ったりそれを宣言したりしていましたが、今回は闘士という同格の男、しかもレオンが勝気な性格のおかげで、スムーズに共闘する流れになってくれて良かったです。欲を言うと、主人公が王国騎士の仲間たちを思い出したり、レオンに他の王国騎士の面影を見出したりするシーンがあっても良かったかもしれませんが、なくても不自然ではないと思います。そこの文字数が増えすぎると戦闘中なのに場面が間延びするかもしれませんし、そうなるくらいなら書かない方が良いとも思います。

     今の僕は自分の文章感覚に自信を持てていないのですが、一読したところでは、会話文を中心に、少し段取りが悪いような気がしました。同じ話題や論点でぐるぐるしていることが多いように見えるので、情報を出す順番や伝える際の優先順位を整理すれば、さらにスムーズな流れにできるかもしれません。
     とはいえ、Episode.3までと比べると(失礼ながら)見違えるようにすっきりしていて、場面や出来事が丸ごと不要だとか、緊張と緩和がなってないとか、読んでいて疲れるといったほどの印象は受けません。この回りくどさが切迫感や緊張感をリアルに表現していると好意的に解釈してもいいんじゃないか、という気もしてきます。実際、話の本質に切り込みたい側と、切り込ませたくない側がせめぎ合っているような場面も多く見受けられます。その時々の必死さや臨場感という観点から、これはこれで良いというか、無理をしてまで削るべきものではないようにも思います。

     あと気になるのは、主人公と他の人物たちの間で報連相がなってないことです。無口だったり、秘密主義だったり、時間がなかったり、警戒していたり、不親切だったりと色々ありますが、たとえば、エルザはランバークがどんな村か移動中に話してくれてもよいでしょうし、イーマは主人公に偽名の使用を勧める理由を言ってくれてもよいと思うんですよ。一言二言添えたところで彼ら彼女らに不利益や負担はないはずですし、むしろ言わなかったことで皆そろって面倒な事態になっています。主人公はキレていいんじゃないでしょうか。
     とはいえ、僕が気にしすぎているだけで、目くじらを立てるほど不自然ではないのかもしれません。新エヴァの『Q』だって似たようなことを言われていますし、創作物にこういう部分は付き物でしょう。リアルでも、若い内は皆そういうものかもしれません。

     細かい点ですが、あと3点ほど。
     「名前のない英雄」について。
     本名が分からない(当時の人が名前を付けなかった)ことと、後世まで名前がついていないことは別だと思います。たとえば、『蜻蛉日記』、『更級日記』の著者は本名不明ですが(平安時代の女性はまともに名前を付けられなかったとも聞きます)、便宜上、藤原道綱母、菅原孝標女と呼ばれています。このように、当時の本名が明らかではなくても、後世の人は何かしら呼び名を付けるものです。主人公に名前がないのは本作のこだわりなので構いませんが、昔の「名前のない英雄」には、後世の人々が何らかの呼び名を付けていると考えるのが自然でしょう。
     とはいえ、別にこれは本作の筋書きに問題があるということではありません。他の国では「救世主」、「無欲の勇者」のようなポジティブな名前で呼ばれているものの、ドラバーンの人間は彼(もしくは彼女)に良い印象を抱いていないから「○○(地名)の戦士」、「××(時代)のあの人」的な呼び方をしていて、主人公が「名前を持たない騎士」と名乗ったことに怒って「名前のない英雄気取りか!」、みたいな話にすれば済むと思います。
     要するに、「名前のない英雄」といったところで全く名前がないのではなく、後世の人々はあれこれ名前を付けているという要素が欲しいわけです。それさえあれば、このシーンは何の違和感もありません。

     エルザが村に残る流れについて。
     イーマがエルザに村に残ることを求めたのは、建前上は(主人公に対する)人質にして闘技大会の賞金を持ち逃げさせないため、本音は自分がエルザに師事するためだと思いますが、自分より強いことが確実で真意が分からない術師を(グレイという「化け物」と共に)、村に残すこと(しかも主戦力のレオンに村を離れさせること)はあまりにもリスキーな気がします。もちろん、「主人公はレオンを助けた善人だから、連れのエルザも(根本的には)善人だろう」と推測した可能性もありますが、レオンが詳しく話していないだけで、状況的には、主人公は(能動的にレオンを助けたのではなく)自分とエルザたちの身を守っただけとも解釈できますから、読者的には納得感を得にくいかもしれません。もしイーマが主人公(とエルザ)を深く信用しているなら、それを示唆する描写や台詞がもう一押しあった方が、分かりやすくはなると思います。

     グレイを置いていくことについて。
     当事者たちの選択としては何も不自然ではないと思います。ただ、読者視点の結果論としては、グレイと別れるという選択肢があるなら、ドラバーンに来る前に別れた方が良かったのではないかという引っかかりを覚えます。グレイがいなければ目立つこともなく不審に思われることもなく、比較的まっすぐな道を選べたはずだからです。もちろん、ちゃんと読んでいれば、グレイのおかげで移動の時間と労力を大幅に節約できたと分かりますが、正直なところ、遠回りしたせいで闘技大会という更なる遠回りを強いられた印象も拭えません。僕はそうでもないですが、ここまでを一気読みした読者は、洞窟、ランバーク、闘技大会と、回り道ばかりしている印象を抱くかもしれません。分かりやすさの点では、グレイのおかげで諸々のコストを抑えられたということを、別れる前にもう一度強調してもらった方が良い気がします。

     大体こんなところですが、Episode.4はまだ終わっていないようなので、これから補足が入って僕の指摘が的外れだったと分かる、ということは充分あり得ると思っています。現時点では読者からはこう見えている(かもしれない)という、参考の1つくらいに思っていただけると幸いです。

    作者からの返信

    あじさい様

    コメントいつもありがとうございます。

     投稿ペースは遅く、文章も読みにくい私の作品を読んで下さっているだけで感謝の言葉もありません。謝罪なんて勘弁して頂きたいです……(笑)

     無茶苦茶に見えるかもしれませんが、『LA』において、人名及び地名には命名規則があります。人名は王国騎士たちの名前が分かりやすいですかね。地名にも規則はありますが、こちらはヒントではなく答えになってしまうのでここでは伏せさせてください。キャラクターの名前が被った件については、単なる偶然なので、それこそ気になさらないでください。

    >読んでいる最中に違和感を覚えても、後々そこに理由や必然性があったと明らかになることが多いと思いますが、Web小説ではなく紙の小説なら、こういうことはよくある気がするんですよ。
     指摘されてみて、「そういえばそうだな」と私も思いました。最近の紙の小説は分かりませんが、Web小説では『含み』や後々明らかになる『トリガー(もしくはフラグ)』と呼ばれるものはそれほど見ないような気がします。正直に言うと、私もこれを書き出した当初にそういった違和感を感じました。Web小説では、10=□+□よりも、2+8=□といった明瞭な問題の方が好まれる傾向があるのかもしれません。

     Episode.4は今のところと言いますか、、、しばらくはサクサク話が進んでいくとは思います。ただ、危惧されているような展開も入ってくる可能性はありますので、その点についてはご留意頂けますと幸いです……。
     あじさい様も書いて下さっていますが、本作のタグにもあります通り、『成長』が一つのテーマとなっております。主人公は確かに十二分に強い剣士(騎士)ではありますが、記憶がないという点で他者より経験に劣ります。その劣っている点を、接続による他者との繋がりを経て人生を追体験させ、人として成長させたいと思っています。あじさい様が書いて下さっている通りですね。
    >仲間たちとの接続を経る中で、ある程度、自分やその立脚点がはっきりしてきたということでしょう。
     少しずつですが精神的な脆さも克服されつつあるため、地の文における主人公の心情表現もスッキリしていくのではないかと思います。

    >欲を言うと、主人公が王国騎士の仲間たちを思い出したり、レオンに他の王国騎士の面影を見出したりするシーンがあっても良かったかもしれませんが、なくても不自然ではないと思います。そこの文字数が増えすぎると戦闘中なのに場面が間延びするかもしれませんし、そうなるくらいなら書かない方が良いとも思います。
     実は構想の段階では書いておりました。しかし長くなりそうだったのでバッサリ切り捨てました。レオンは性格的にはディクストーラに近い傾向があります(年齢は圧倒的にレオンが上)。そのため、共闘の際にディクストーラを思い出してもおかしくはないのですが、何度も彼を出すのもあれなのでその描写は完全になくしました。

    >今の僕は自分の文章感覚に自信を持てていないのですが、一読したところでは、会話文を中心に、少し段取りが悪いような気がしました。同じ話題や論点でぐるぐるしていることが多いように見えるので、情報を出す順番や伝える際の優先順位を整理すれば、さらにスムーズな流れにできるかもしれません。
     自分でも見直していて気付いていましたが、消せなかった、、、もしくは続きの構想に時間を使った感じです。消せなかったというのは、単にその部分を消して不自然にならないように組み直す余裕がなかっただけです。。。Episode.4-18とEpisode.4-19は同じことを繰り返しているのは自分でも気付いていました。これはいずれ修正したいなと思っています。改めてご指摘有難うございます。

    >あと気になるのは、主人公と他の人物たちの間で報連相がなってないことです。
     これは、そうですね。自分でもランバークのことについては、「エルザ、お前教えてやれよ。主人公、お前なんで聞かないの?」と思いました。一応、これの返しはEpisode.4-9の終わりで話しているのですが、「そこからは何度聞いても「行けば分かる」としか答えてくれなかった」みたいな一言を添えておくべきだったと思います。

    >「名前のない英雄」について。
     これは申し訳ないですが、ネタバレになるのでほぼ説明することができません。分かりにくいですが例をあげて説明すると、ドラゴン〇ールで魔人〇ウが地球人に恐怖を与えてしまったため、〇ウと一緒に暮らすために神龍にお願いして、地球人の記憶から〇ウに関する記憶を消してもらったことがあります。例えるならこれの逆で、〇ウの恐怖に関する記憶は残ったまま「〇ウ」という名前(固有名詞)だけが地球から消えてしまった感じです。置き換えますと、「名前のない英雄」の功績については消されなかったものの、名前(存在)だけが欠落してしまっているという感じになります。
     それと名前を付ける付けないは別の話だというのは分かりますが、一言で言うと「名前のない英雄」という固有名詞が浸透してしまったみたいな感じです。これもいずれ明かされはしますが、多分この作品の核心に迫ることなので、この場では例による説明だけとさせて下さい。

    >エルザが村に残る流れについて。
     すみません。これは自分でもかなり苦しい言い訳が多々発生します。これは後述の
    >グレイを置いていくことについて。
     にも関わってくるのですが、元々は三人(二人と一匹)でドラバーンに行く予定でした。ですがそれだとずーーーーーっと変わらずに同じメンバーで旅をすることになり、面白みに欠けるため、二人を除外することにしました。最初はグレイだけを置いていく予定でしたが、罪人(盗賊)の村ということもあり、グレイを置いていくことになったら主人公がいい顔をしないなと思いました。そのため、エルザも留守番をさせることにしました。勿論、エルザの性格上そんなことでは納得しません。エルザがランバークに残った理由については、後々語られることになります。また、ネタバレでもなんでもなく読んでいて分かりますが、イーマは本質的にエルザの強さを見抜いており、その強さがランバークを消し去るだけの強さを有していることまで理解できています(「ランバークの安全は保障してくれるんだろうな」という言葉から)。その相手が村に残るということは、実質的にレオン以上の存在が村にいることになり、化物からの村の安全は約束されるわけです。レオンがもし鋏を持った動物に殺されていたとしたらランバークは滅びていた可能性もあります。真意が分からないということに不気味さは感じますが、多少リスクを冒してでも力を得る必要があったのではないかと思い、このような取引をした、と考えます。
     グレイについては国境を超える際に一度悩んだ描写を挟みはしています。。。そしてこれは結果論になりますが、元々は三人でドラバーンに行く予定だったこともあり、三人揃って入国させてしまった感じです。その後どうしようか悩んだ挙句、エルザも想定外だった、グレイが「他国の気候に適応しきれず怪我を負ってしまった」という言い訳を挟んで二人一緒にランバークに残らせることにしました。勿論ランバークまでの道中はグレイも大活躍しているので、連れてきて全く無駄だったというわけではありません。(という言い訳です)

     大体がこんな感じになります。Episode.4はまだまだ終わる見込みもないため早く続きを書かねばと思っています。最近活字と触れ合う機会がほぼなく、執筆に向かっても頭が冴えないのが悩みです。

     寒くなってきました。あじさい様も寒さには気を付けて、良いお年をお迎えくださいませ。いつもありがとうございます。

    編集済
  • Episode.3-Endへの応援コメント

     すっかりご無沙汰してしまいました。
     申し訳ありません。
     最近まで書いていた小説が、人様の作品やテンプレにツッコミを入れるようなコンセプトだったもので、自分の作品に対しても人様の作品に対しても粗探しをする習慣がついてしまっており、そんなときに本作にお邪魔すると誰も幸せにならないと思って敬遠しておりました。

     3ヶ月も空けてから言うのもおかしな話かもしれませんが、僕がコメントを差し上げた箇所について、慧さんにお考えがあるのなら、当然ながらそれを優先するのがいちばんだと思います。僕が一読者として言いたいことは既に充分すぎるほど、というか慧さんの気持ちやメンタルを考えない失礼な物言いで、好き放題言わせていただきました。その上で、本作の作者である慧さんが「ここは譲れない」と思われるなら、本作にとってはそれが正解だと思います(後になって読み返すと自分でも「何でこんな凄い作品を書く人に対して、こんなにズケズケ言ってるんだろう……」と疑問に思います。温かく受け止めてくださって本当にありがとうございます)。
     実際のところ、動物が傷つけられるとき、その描写の暴力性と残酷さを考慮して動物の正体を伏せるという考えは、僕にはありませんでしたが、それはたしかに良い配慮だと思います。「良い配慮」などという言い回しが適切なのか分かりませんが、ともかく「それはたしかにそうだ」ということです。それもきっと本作の特色となり、本作のテーマを支えながら、魅力を際立たせていくものと思います。

     さて、とにもかくにもEpisode.3-Endまで読ませていただいたので、その感想など申し上げたいのですが、何と言うか、主人公はひたむきな男だな、と思います。ここまでのゴタゴタしてきた女の子も、それが痛いほどよく分かったからこそ主人公を責めず、過度な詮索もしないでいてくれたのでしょう。そんな純朴青年の彼が、腹に一物ありそうなエルザと旅を続けて本当に大丈夫か、という気もしますが、ここでエルザを強く責められないのが主人公の魅力ですし、エルザも根っからの悪人というわけではなさそうなので、寝首を掻かれる心配はしなくていいのかな、といったところです。
     Episode.3は謎が謎を呼ぶ展開でしたし、魅力的な男性たちの他、一癖も二癖もある女性たちが次々登場してきて、人間ドラマ・群像劇として今後の展開が気になります。ただ、今のところティアナ姫が待っているだけなのがどうにも……。いや、今後、彼女が城を抜け出す展開があるのかもしれませんし、城で待ちつづけるにしても父王が病床に臥せっているとなれば彼女も何か重要な責務を果たすことになるのかもしれませんし、単に待っているだけだとしてもそれはそれで主人公が帰ってきたときに盛り上がるのかもしれません。「正ヒロインの座が危ういかも」なんて考えるのは、ティアナ姫に対して不敬ですね。というか、ここまで壮大な話となると、主人公が一旦帰国した後にも何か起こりそうですよね。シグの恋は叶わないだろうということで、無自覚系女たらしの主人公は、シグたちが生還したあかつきには存分に殴られてください(笑)

     長文失礼しました。
     リアルの事情を含めて諸々問題はあるかもしれませんし、たまにしか読みにこない、しかも文句ばかり言っている僕が言えたことではないかもしれませんが、Episode.4やそれに続く物語を楽しみにしております。

    作者からの返信

    あじさい様

    コメントありがとうございます。
    返信遅くなり申し訳ございませんでした。

     あじさい様の作品私も見に行かせていただきました。どんなジャンルもそつなくこなせるその書きっぷりを見て、ただただ感心するばかりでした。率直に申し上げて、「どうしてこんな凄い方が自分のような作品を見てくれるんだろう」と思うばかりです。

    ご指摘について
     毎回的確な内容に頭が下がるばかりです。最初の内は心に来るものもありましたが、指摘された場所を何度も何度も読み返して、「(文法的に)おかしいんだな」というのは感じられるようになりました。お陰様で、直近の作品は読み返しても大きな違和感を覚えずに読み返せるようになりました(小さな違和感を感じる場所は未だによくあります)。
     人間、その場ではカッとなっても、少し心に来るくらいの方が後々冷静に物事を判断できるので、多少なりとも指摘されたり笑われたりする方が良いと私は思っています。

    感想について
     正直なところティアナ姫については私も同感です……。Episode.3の時点で出番はほぼなく、展開的にも暫く出番はないだろうとのことは想像に難くないと思います……。勿論、今後彼女の活躍する場はあります(し活躍させます)。それまで、物凄く首を長くして待っていただけると幸いです。。。

    Episode.4の続きをアップできておらず申し訳ございません。
    満足いただけるような作品をお見せできるよう、頑張って書き上げてまいります。


  • 編集済

    Episode.3-9への応援コメント

     すっかり時間をかけてしまいましたが、楽しく読ませていただいております。
     今回は、ここまで読ませていただいた感想をざっくりと書かせていただきます。

     最初に申し上げておきたいのは、やっぱりこの作品は面白いということです。ローズお姉ちゃんと主人公のやり取りも含めて、やや古いジェンダー観をわざわざこの世界設定で、今の時代に書くのはちょっと問題視されそうな気もしますが、それぞれの登場人物たちがそれぞれに、欲望のままに生きるのではなく、倫理観や信念を持って生きているのは本作の魅力だと思います。主人公と他の王国騎士たちの関係にしても、男と男のぶつかり合いが熱く描かれています。こんな言い方をして褒め言葉になるか分かりませんが、時系列が入り組んでいても「何言ってんだ、こいつ?」となることはありませんし、論争の次元が低いという印象も受けません。
     ただ、その上で、全体として指摘しておきたいことがいくつかあります。

     1つ目は――僕が批判的なコメントを書くときに説明不足だったことが原因なら申し訳ないのですが――、( )に括られた記述が多いことです。基本的には、( )を外した方が読みやすくなると思います。
     僕が慧さん宛の修正案に( )を付けたのは、「修正するとき、( )内の文言を入れるか入れないかの判断は慧さんにお任せします」という意図があったからで、( )をそのまま書けと言ったつもりではありませんでした。誤解を与える書き方をして、充分な解説も付けず、申し訳ありません。
     一般的には、小説における( )は、実際には発言していない心の声を示したり、1文が長くなるときに省いても構わないくらいの情報を補足として入れたり、語り手(地の文を書いている立場)によるツッコミを入れたりするのに使うようです。
     例文を書きますと、

    ――――
    (なんてことだ……)
     と俺は思った。

     ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』は、序盤が極めて退屈なことで知られるが(さらに言えば日本語訳は1文が長くて読みにくいが)、世界中の偉人が読む価値があると言う、名著の中の名著である。

     俺は居酒屋を出て、自転車にまたがり(自転車でも飲酒運転は条例違反だが)、ラーメン屋に向かった。
    ――――

     本作『LA』での( )の使い方を見たとき、たしかに省いても意味が通じそうな箇所で使われていることもあるのですが、情報の性質を考えたときわざわざ( )を付けるべきとも思えないので、基本的には外して構わないと思います。
     外した場合に文章が不自然になるものだけ( )を付け続ければ、それでいいと思います。

     2つ目は、動物たちとEpisode.3の女の子の名前が明かされていないことです。
     主人公に名前がないのは物語上の仕掛けということで構わないのですが、動物たちの見た目はおろか、肉食なのか草食なのかさえ分からない(カバやゾウなど、草食動物の方が肉食動物より体も牙も大きいことがありますし、縄張り意識が強い上に凶暴化しているなら食べる気がなくても襲ってはくるでしょうし)となると、場面を頭の中に思い描くことが出来ませんし、どれくらい強敵なのか見えてこないので主人公が苦戦してもいまいち乗り切れません。たとえば、凶暴化したオオカミを何とか撃退した後、今度は凶暴化したクマが現れた、という展開であれば、どれくらいヤバいのか何となくイメージを持てます。現在の地球にいるような動物ではないにしても、イメージのヒントが何か欲しいです。
     それから、せっちゃんです。「ひれを持つ動物」と執拗なまでにくり返されると、ヒレしか特徴がないような印象を受けます(「せっちゃん」と連呼してもそれはそれで緊張感が出ないので、「セツナ」とか「セツコ」とかの本名があるならそっちで呼んだ方が良いでしょうね)。肺呼吸できて地面を歩けるようですが、カエル、サンショウウオ、セイウチ、あるいは全く別の化け物なのか分からないので、親しみを抱けません。嫌な言い方をしますと、読者としてせっちゃんの安否に興味を持てないので、アーキユングやギルトライルの剣が通じないならもうぶっ殺していいんじゃないの、と思えてきます。そもそもこの女の子が信用に足る人物か分かりませんし、もしかすると彼女がせっちゃんを育てる過程で人間を餌にしていたのかもしれませんし……。もちろん、読んでいる最中は主人公に頑張ってほしいと思えるのですが、作品を離れて冷静になってみると、そんな考えも湧いてきます。
     この女の子も、たしかに自己紹介している時間はないですし、彼女の正体が分からないのも面白みだとは思いますが、名前くらい言ってもいいんじゃないでしょうか。ローズお姉ちゃんやエルザとの一件もあり、「女の子だから守っている」印象が付きまとうと言いますか、主人公が彼女に名前を尋ねないことも含めて、本人の人格ではなく性別や外見という属性にしか関心がないともとれてしまうんですよね。

     3つ目は、Episode.2のラミスでの戦いとそれ以降、決定的な場面が多すぎる、あるいは長すぎることです。話の展開として、予断を許さない状況が続いていることは理解できますが、緊張感が高まって主人公が敵に立ち向かう状態から回想シーンに飛ぶという展開がこう何度も繰り返されると、さすがに疲れてきます。
     野球漫画でも、試合の間、一球入魂でずっと緊張しっ放しというわけではありませんよね。もちろん、本人たちは真剣なのですが、最初の何イニングかは「あのピッチャー、今日は調子が悪そうだぞ」とか「あのバッター、内角が苦手だったはずだが……」などの腹の探り合いがあって、点を取ったり取られたりして緊張感を高めた後、9回裏に「これがラストチャンス! 絶対に打つ!」みたいな展開になるはずです。
     スポーツ以外のパターンとしては、比較的小さな出来事を経ながら舞台が整って、それらを凌駕する大事件が起こって、色々と苦戦した後、これまで積み重ねてきた経験を活かした主人公たちが勝利して、めでたしめでたし、だと思います。アメコミ映画はうろ覚えなのでハリポタの『賢者の石』(映画版)を例にしますと、

    「魔法使いの学校に入学したら、ハーマイオニーという、頭でっかちで鼻につく女子が同学年にいるぞ」(出会い)
    「授業で浮遊術(ウィンガーディアム・レビオーサの呪文)を習ったとき、ハーマイオニーに呪文の発音をバカにされて、主人公ハリーの友人ロンが不機嫌になる」→「ロンの陰口を聞きつけたハーマイオニーが傷ついてトイレに引きこもる」(個人レベルの、比較的小さな出来事)
    「その夜、学校にトロールが侵入して学校中パニック」(学校中が注目するレベルの大事件が発生)
    「ハーマイオニーはトイレにこもったままだから、トロールに襲われるかもしれない。助けないと!」(主人公が事件/敵に立ち向かう動機付け)
    「ハリーとロンが駆けつけるが、1年生が倒せる相手じゃない」(苦戦)
    「ロンがとっさにウィンガーディアム・レビオーサ」(比較的小さな出来事での経験を伏線として回収)
    「トロールを倒せた! 事件をきっかけにハリー、ロン、ハーマイオニーが仲良くなった!」(事件解決、めでたしめでたし)

     本作『LA』の場合も、Episode.1では概ねこの流れになっていると思います。ですが、Episode.2に入って以降、(話の構造のせいもあって)肝心な部分が見えづらくなっています。

    ・主人公と仲間たちにどういう手札があるのか。
     ※もちろん、最初から全て明かしてしまうと面白くないですが、何が可能で何が不可能なのかに大体の見当がつかないと、緊張感が出ません。そのうち「誰それの剣は因果律逆転の剣! 剣を振る前に切断という結果を実現する!」とか、「誰それの剣は無我の剣! あらゆる執着を断ち切って涅槃の境地にいざなう!」とか言い出しそうで怖いです。それに、後になって想定外の強力な技が出てくると、「最初からそれ使っとけよ」という気にもなるかもしれません。

    ・手札を切るのにどのような制約とリスクがあるのか。
     → いつでもどこでも必殺技を放つわけにはいかないとしたら、それはなぜか。技を使ったら体力を激しく消耗してしまうとして、その問題は克服可能なのか、主人公は克服する努力をしたのか。

    ・現れた敵はどのくらい強いのか。
     → 歴代の王国騎士なら倒せるレベルなのか。倒せないとしたら普通はどう対処するのか。

    ・主人公はどういう必要性があって敵を倒すのか。
     → 撤退するという選択肢はないのか。誰かを守るために戦わねばならないとすれば、その人は主人公にとってどれくらい大切な存在なのか。
     ※メタ的な話になりますが、単に町を守るとか女の子を助けるとかだけではなく、物語としてどういう流れがあってその場所や人が大切になるのか、その戦いを経て主人公や他のキャラたち、あるいはその関係にどのような変化が起こるのか、といった要素が欲しいです。それらがないと、せっちゃんのときと同様、読者があまり興味を持てない事態にもなると思います。

    ・主人公が繰り出した技はどのくらい強力なのか。
     → 気合いと根性で押し切るのか、効果的なタイミングや部位を狙うという技術力で乗り切るのか。

     もちろん、本作の時系列が入り組んでいて、主人公と仲間たちの事情がなかなか明かされないという構成も、本作の魅力だとは思います。もし時系列を整えたり、回想シーンをひとつにまとめたりしたとしても、今以上に面白くなるかは分かりません。ただ、おそらく僕に限らず、ずっと緊張しっ放しだと逆に緊張感がなくなってくるでしょうから、緊張と緩和の流れにもう少しメリハリを持たせることを検討なさっても良いのではないかと思います。
     話の構成を変えないにしても、本作の描写はもう少し文字数を減らしてもいいと思うので、内容が重複している記述については削ることを視野に入れていただればと思います。この点に関しては、追々細かい箇所を見ていくときに、僕からもご提案させていただくつもりです(いつになるか分かりませんが)。

     長文失礼しました。

    作者からの返信

    あじさい様

    コメントありがとうございます。
    また、ここまで読んで頂いてありがとうございます。

    ()については単に私が無知だっただけです。
    ()についてはよく調べていなかったので、誤った使い方をしていることにも気づきませんでした。ご指摘どうもありがとうございます。

    諸々のご意見についても参考になるものばかりで頭が下がります。
    言われたことを何回も読み直して今後に生かせるように努めます。

    一点だけ、これはあじさい様も文頭のあたりでおっしゃってることにも関わっているのですが。
    ここまで読んで頂いているので何も隠す必要はないですが、『ひれを持つ動物』と表し、直接的な表現を避けているのには理由があります。
    逆に、『鳥』や『馬』や『亀』など、直接表現しているのにも理由があります。

    前者は傷付ける対象、後者は傷付けない対象です。
    多少、暴力的な表現を含むため、動物については慎重に表現しております。
    ジェンダーのお話にもあるように、現代はペット問題なども敏感で、特定の動物を殺す表現は可能な限り避けたいと思いました。

    『海に生きる、牙を持つ、ひれのある動物』となれば、海象(せいうち)です。
    『四足で歩き、危険を感じたら立ち上がり、大きな体と爪を持った生物』となれば、人によっては解釈は色々あるかもしれませんが、私は熊を思い浮かべました。

    現代において、人里に下りてきた熊がどういう末路を辿るかは書きませんが、そういう人たちからの問題を回避したいという気持ちがあります。
    (魚だけは獲って食べたという直接的な表現をしてしまっていますが)
    そのため、一部を除き、今後もこういった表現になると思いますため、大変恐縮ですがご容赦いただけましたら幸いです。


  • 編集済

    Episode.2-3への応援コメント

     こんにちは。
     ティアナ姫とよく似た女性が新登場、「眼」を返せと謎の言葉を口にしながら主人公に襲い掛かってくるというまさかの展開で、楽しく読ませていただいております。
     ただ、このエピソードを読んでどうにも気になることがあったので、改善点と修正案を列挙する前に、そこについてだけ先に言及させていただきたいと思います。

     それは、「女を守るのは、男の役目だ」という台詞が、主人公の人間性を反映させたものとしてどうなのか、ということです。
     これより前の「守ってみせます。あなたのことも。この場にいるあの人(女)のことも。そしてこの国に生きる全ての人々のことも。俺たちが……守る!」という台詞も、「人」と書いて「女」と読ませているように見えて引っかかるのですが、これは慣習的な表現かつ読者への配慮として「女」と書いて「ひと」とルビを振れば済む話だから、まあ良いのです。
     ただ、「女を守るのは、男の役目だ」という台詞は、このエピソードまでを読んだ限りでは、おそらく本作で描写したい主人公像と違うのではないかと思います。

     王国がどうのこうのと言っている(=身分制度がある)世界ですし、現代日本でもこの手の台詞を言われて喜ぶ女性はいるでしょうから、「男がどうとか女がどうとかのジェンダー観は古い」みたいなことは言いません。
     ただ、どうしてこの場面で、主人公が男で、ティアナ姫のそっくりさんは女だ、ということを強調する言い方を選ぶのかが分かりません。

     もちろん、似たような台詞でおそらく何の違和感も抱かせないものも、たくさんあると思います。「子を守るのは親の役目だ」、「生徒を守るのは教師の役目だ」、「部下を守るのは上司の役目だ」、「市民を守るのは警察の役目だ」などです。ただ、ここで注意しておきたいことが2点あります。
     1つは、ここで列挙した親、教師、上司、警察はどれも、言葉の定義の時点で、子、生徒、部下、市民より「守る」能力が上だとされている(上であるのが当然だと期待されている)という点です。子は傷つきやすいが親は心が強い、生徒は無知だが教師は世間をよく分かっている、部下には仕事のノウハウがないが上司にはそれがある、市民は無力だが警察は犯罪者に対抗できる、といった具合です。
     注意すべきもう1つのポイントは、ここで挙げた例はどれも、生まれながらの属性で関係が固定されている類の台詞ではない、つまり、本人の意志と努力があればこれらの台詞を言われる側から言う側に代わることもあり得る、ということです。「子を守るのは親の役目だ」の場合、言われた当人(子)が親になってから、自分の子(いわば孫)に対して同じ台詞を言うことも考えられて、元々の発言者である親はそれを見越してこの台詞を言っている可能性があります。つまり、「あなたは私の子なんだから、親である私が守るのは当然だ」と言いつつ、「あなたも親になったら自分の子を精一杯守りなさい」というメッセージを送っているとも解釈できるわけです。「生徒を守るのは教師の役目だ」という台詞では、生徒が必ずしも教師という職業に就くことは想定されていませんが、子供と大人の関係として、「困ったときは大人を頼れ」と言いつつ、「あなたも将来は子供を守れる大人になりなさい」というメッセージを送ってもいるわけです。「部下を守るのは上司の役目だ」も同じ構図ですね。「市民を守るのは警察の役目だ」はこれらの例とは少し違うのですが、「市民」が警察官の1人になる可能性は排除されていませんし、警察は一時的な役職なので、転職や退職などで警察官でなくなれば市民を守る役目から降りることになりますし、勤務中でなければ市民を守るという役割から解放されるということも考えられます。

     で、この2つのポイントから問題の「女を守るのは、男の役目だ」を考えますと、「女はか弱いが、男は強い(だから男は女より「守る」という能力の点で上だ)」という話になる一方、上記の例と違って、その関係は生まれながらの属性によって固定されています。「お前は女なんだから男である俺を頼れ」という意味にはなっても、「お前も将来男になったときは女を守れよ」というメッセージを読み取ることはできません。このとき何が起こるかと言うと、ティアナ姫のそっくりさんが(見た目が)女性であるという理由だけで、「ずっと(男性より)弱いままの存在」と定義されてしまうことになります。
     これだけだとイメージしづらいかもしれませんが、想像してみてください。慧さんが町を歩いていてアクシデントに遭遇したとして、それを助けてくれたアメリカ人が「俺は母国では警察官でね、人を助けるのが仕事なのさ」と言ってきたら素直に「ありがとう」と言えるかもしれませんが、そうではなく「黄色人種を助けるくらい、白人なんだから当たり前さ」と言ってきたら、カチンとくると思います。「守る」能力の点で誰かが自分より上だとしても、それを生まれながらの属性(性別や人種など)に絡められると、固定的な上下関係だけが残って、言われた側に不快感を与えかねないニュアンスになってしまいます。「なんで急に人種の話をした?」となるわけです。

     現実社会で男性と女性の能力の差がどうだという話は置いておきますが、少なくとも本作のこの場面では、ティアナ姫のそっくりさんは主人公以上の戦闘力を見せていますし、控えめに言っても彼女に本来の力があれば主人公といい勝負をして魔獣も軽くあしらえるはずでした。男が女を守る(女だけでは立ち行かないことでも男がいれば何とかなる)という図式は、本作の世界、そして主人公とそっくりさんの関係では成り立っていません。少なくとも本作の世界では、男だから女より強いはずだとは言えませんし、主人公が魔獣に立ち向かえてそっくりさんが魔獣に対抗できなかったのは、主人公が男でそっくりさんが女だったからではありません。となると、主人公がここぞという場面で「女を守るのは、男の役目だ」と発言したところで、「何で急に性別の話をした?」という印象にしかならず、不必要に相手(そっくりさん)の神経を逆なでする結果しか生まないはずなのです。主人公がその辺の配慮をできないはずはないと思うんですね。
     もっと言うと、この台詞があるせいで、「主人公がそっくりさんを守ったのは彼女が女だからだ」という話になりそうで、その点も危惧しています。逆に言うと、彼女が女でなければ魔獣に襲われるのを傍観していたかも、ということです。実際、本文の流れとしては主人公が彼女を助けたのはティアナ姫にそっくりだからと言うところが大きい気もするのですが、主人公は「俺の願いは……、俺の―――は、この世界に生きる全ての命を守ること!」と心の中で叫んでいるくらいの人物ですから、男だとか女だとか、ティアナ姫に似てるとか似てないとかは結局のところ関係ないのだろうとも思います。そういう人物の台詞として、「君は女で、俺は男で、女を守るのは男の役目だから、君を助けたんだよ」という意味のことを言うのはすごく違和感があります。

     この場面でどういう台詞が適切なのかと聞かれたらそれはそれで迷うのですが、作品やエピソードの全容を知らない僕が思うところでは、「守ると決めた人々を守るのが騎士の役目だ」とか、「これが、俺が決めた生き方なんだ」とかの方が、主人公の人物像と合致していてしっくりくるように思います。「この世界に生きる全ての命を守る」と決意している主人公が、わざわざその決意を隠したり、守る対象を「人々」に限定した発言をしたりするのは不自然ではあるのですが、ほとんど見ず知らずの相手にいきなり「この世界に生きる全ての命を守るのが俺の役目だ」と宣言しても「何言ってんだ、こいつ」と思われるだけでしょうから、主人公がその辺りを考慮したとするなら「守ると決めた人々を守るのが……」くらいの限定的な台詞でも良いと思います。少なくとも、「女を守るのは、男の役目だ」よりは主人公らしいはずです。

     まさに釈迦に説法といった内容ではあるのですが、検討していただけますと幸いです。
     長文失礼しました。

    作者からの返信

    あじさい様

    コメントありがとうございます。
    ご説明すごく納得のいくものでした。

    仰る通り、(事情を知っているならまだしも)初対面の相手に急に言われたら疑問に思うのは最もだと思います。
    ただ、この台詞は、Episode1-9の姉との会話と掛かっているところがあります。

    ---Episode1-9からの引用---
    姉「女の子を守るのは男の役目だって言ったよね? でもね。弟を守るのはお姉ちゃんの役目なんだよ?」
    (に対して)
    主人公「お姉ちゃんはああ言ったけど、やっぱり俺の信念は変わらない。女の子を守るのは男の役目だ。だから……」
    ---

    表現を崩さず、この決意を上手く文章にできるように考えようと思います。
    いつもご指摘ありがとうございます。

    編集済
  • Episode.1-29への応援コメント

     どうも、あじさいです。

     今回は、文章チェックや推敲は済んでいませんが、それらに先駆けて『LA』のEpisode.1-29まで読ませていただいたので、その感想を報告させていただきたいと思います。
     深夜テンション、かつ、衝撃の展開の連続でちょっと語彙力が追いついていない状態なので、僕自身が言うことでもありませんが、軽く流していただけると幸いです。

     いやね、まさか祝宴の儀で「ティアナ姫こそ俺たちのメインヒロイン!」とラブロマンスの波動を盛り上げてから、こんな、驚きの展開の数々が待っているとは思いませんでしたよ。ちゃばしらさんがレビューコメントで「ちゃんとしっかりしたファンタジー小説」と称賛していましたが、それでも僕はてっきり、作中世界の歴史や風習や、キャラクターの設定が「ちゃんとしっかり」しているというくらいの意味だと高をくくっていました。ここにきて、良い意味で裏切られました。まさかローズお姉ちゃんが……! ああ、リリアナ王妃……! そして何よりも、リリィ、あんたときたら……! 今まで畏れ多くも校閲者気取りで文章チェックなんてやってきましたが、何気なく見える表現や台詞が後々に響いてくる辺り、一部をちょっと読んだくらいで作者様に書き直しを提案していいような作品ではない、と思い知らされました。慧さんの頭の中には『LA』について出来上がった世界がある訳で、そこに踏み込むだけの覚悟を、こちらとしても示さなければいけないんだな、と。

     ところで、進捗報告ですが、Episode.1-21の文章チェックに少々手こずっています。文章が明らかに変というのではなく、僕個人としては違和感を覚えるのにそれを明確に言葉で説明することができないとか、違和感があるのに代わりの表現がすんなり思い浮かばない、といった感じです。Episode.1-20までのコメントに慧さんが書いてくださった返信の内容も踏まえながら、検討を進めています。
     また、来週末2/14(日)まで仕事の方に意識を集中することになりました。僕としても残念ですが、その分『LA』に感想を送らせていただくのは後回しになると思います。すみません。

     駄文失礼しました。
     このコメントは、Episode.1-29の文章チェックを送らせていただく際に僕の方で削除するつもりです。

    作者からの返信

    あじさい様

    コメントありがとうございます。

    まず最初に、無理はなさらないで下さいというのが本音です。
    私もここ最近ずっと忙しく、ちゃんとした執筆時間が中々取れない日が続いています。

    校閲などしていただけるのは有難いですが、自分でしなければいけないことだと反省しております。コメントに書いて下さっているような、読まれて感じた感想を頂くのが本来の形だとおもいます。
    物覚えも悪く、ちゃんとした文章が書けるわけでもない、勢いだけでここまで書き続けていますが、良い意味で裏切れるよう今後とも邁進していきたいと思います。

    いつもありがとうございます。

  • Prologue.Endへの応援コメント

    シグの台詞「信じさせろよ……」は、シンプルに「信じろよ……」ではダメだったのか気になりました。
    読み込みが浅くて的外れなことを言っていたらすみません。

    作者からの返信

    あじさい様

    ご指摘有難うございます。

    他にも同じように考えられた方がいると思われますので、文言を足すなどして誤解を招かぬよう努めたいと思います。

    ご指摘いただけるのは非常に有難いことです。ましてや的外れなどとんでもないです。
    私のような素人の作品をご一読頂けるだけで感謝しております。

  • Prologue.7への応援コメント

    まだPrologueを読んだだけですが、中身が詰まっていて興味を惹かれる作品だと思います。
    謎めいた表現と伏線らしき挿入部分が多く、落とし込むのに苦労しますが、1度読み通すまではとりあえず雰囲気を楽しませていただくことにしたいと思っています。

    所々に矛盾と思える表現があるのが気になりました。
    ・『Prologue.4』のシグについての説明で「生まれを含め非の打ちどころがないとは正にこのことである」と言った直後に「しかし問題も多かった」。おそらく、ここは「王としては非の打ちどころがない(しかし人間的には問題が多かった)」、「王としての素質を充分に備えている」といった表現の方が適切ではないかなと思いました。
    ・『Prologue.6』、同じくシグについて「常日頃から皮肉の絶えない男だがティアナ姫に対してだけは別だ」(→ティアナに対してだけは皮肉を言わない)と言った直後の段落で「その割にはティアナ姫相手であっても皮肉は絶えない」。
     ついでに言えば、この間に挟まれて「自ら口外していることだが」とありますが、正しくは「自ら公言していることだが」ではないかと思います。
    ・『Prologue.7』、「崩れ落ちているのは祭壇付近に限った話ではない」(→他の物も崩れ落ちている)の直後「壁床天井あらゆる箇所が今際にも崩れてもおかしくない程に亀裂が走っている」(→実際に崩れ落ちてはいない)。

    作者からの返信

    あじさい様

    ご指摘有り難うございます。
    読まれる方が浮かべる情景まで想像に至れなかった私の落ち度です。

    「口外」に至ってはご指摘の通りです。今のままだと意味合いとしても不適切だと思います。

    私自身何も考えずに書き、何も考えずに読み直しているんだなということがよく分かりました。少しお時間を頂戴するとは思いますが、再読再考し適切な表現に差し替えられるよう努めたいと思います。