繰り返される世界、それぞれの魔法少女の終わりと始まり

「すべてを救う勇者になりたい」
そう願う女子中学生、十二月三十一日あやかは、マスコットのめっふぃに向けて魔法少女になることを決意する。

だが果たしてそれこそが始まりだったのか、それとも中途であったのか、終わりであったのか。
様々な魔法少女の在り方、情動、願望……そして終幕。

それらを内包し、世界という遊戯盤は幾度と廻り続けていく。
その中で、あやかが見出した強さのかたちとは……?

圧倒的な臨場感で息をつかせぬ戦闘シーンが魅力の、ダークな、それでいて個性的なキャラクターたちの掛け合いが面白い魔法少女物です。あと百合。

どこを切り取ってもネタバレになってしまうので、抽象的になってしまいますが、せめて一章までは読んで、この作品の風を感じ取ってほしいと思います。

また、長さからとっつきにくい印象はあると思いますが、主人公の名前の意味を含めて一切の無駄がない作品なので、『くり返して』読むこと必須の名作です。

その他のおすすめレビュー

瀬戸内弁慶さんの他のおすすめレビュー170