概要
あいつはね、信じていたんだよ。チャーハンを作るのは、自分の役割だ、って
ピアノの前。そこがずっと私の居場所だって、信じていた――
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- ★★★ Excellent!!!青春時代の心細さと成長がリアル
「自分の心の居場所の見つけ方」、それは、感覚的につかむもの。
いとこのQちゃんがチャーハンを作る。そのリズミカルな手の動き、音、香りを見ながら、Qちゃんの話を聞く悩みを抱えた中学生女子。彼女の外に向きすぎた想像力と心が、少しずつ、自分に向いて収まっていくさまがリアルでした。
上手、下手。高い、低い。成功、失敗。
こういう二択でしか測られない学生時代に、自分に自信を持つのは大変なこと。でも、想像してごらん。きっと、みんな心細さは同じだ。だけど、みんな個性的だから、違う。だから、測れないところがある。その測れないけれど、一番大事なところは、感覚的につかむものだ。「自分の信じるところ…続きを読む