「自分の心の居場所の見つけ方」、それは、感覚的につかむもの。
いとこのQちゃんがチャーハンを作る。そのリズミカルな手の動き、音、香りを見ながら、Qちゃんの話を聞く悩みを抱えた中学生女子。彼女の外に向きすぎた想像力と心が、少しずつ、自分に向いて収まっていくさまがリアルでした。
上手、下手。高い、低い。成功、失敗。
こういう二択でしか測られない学生時代に、自分に自信を持つのは大変なこと。でも、想像してごらん。きっと、みんな心細さは同じだ。だけど、みんな個性的だから、違う。だから、測れないところがある。その測れないけれど、一番大事なところは、感覚的につかむものだ。「自分の信じるところ」を探ることは、大事。
そういうメッセージが私には届き、感動しました。
風見さまの作品は、リアリティー溢れ、描かれるモノ、情景に心情が映るさまが読んでいてとても好きです。
是非、ご一読下さい。