第9話
「お、お義父さん。はい、わかりました。彩子さんをきっと、いや絶対幸せにします!」
「うむ」
はーっ。安堵のため息をつきたかったが、一生懸命こらえた。
しばらくして、母親が緊迫した空気をほぐすように言った。
「二人とも、そんなに硬くならないで。武さん。娘をどうか、よろしくお願いします」
彩子も言った。
「そうよ、何、二人とも硬くなってんのよ。もう、武さんたら汗びっしょり」
武が、手で汗をぬぐおうとすると、母親が手ぬぐいを持ってきて、武の額をふいた。
その日はクリスマスだった。外には、雪がふっていた。しばらくすると、彩子の家からは笑い声が外にもれていた。その年はホワイトクリスマスだった。
承諾 林 風 @hayashifu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。承諾の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます