にゃはは!と彼女は笑ってくれた


 人の考えていることが読めてしまう能力のあるシンは、夏休みに不思議な少女ワタリと突然、そう、まさに突然出会う。彼女はなんと別の世界に瞬間的に転移してしまう能力の持ち主だったのだ。

 これは、この二人の出会いを、夏の風景と絡めて描く短編。
 短いながらも、作中には、少年の悩みや冒険、そしてボーイミーツガールなんかが綺麗に収まっていて、それらをまるで走馬燈のように流麗に描いて見せます。

 暑い夏に吹く一陣の涼風は、思い出とともに。そんな作品です。

 さわやかな気分にさせていただきました。