雨月物語好きなら好きな話かも? とくに『菊花の契り』

冒頭の数行の硬さに一瞬ひるみかけたが、持ちこたえて読み続けたら、たいへん満足。
擬古文調というか、漢文翻訳調というか、独特な文体が癖になる。こういう文体を書けることも才能ですね。
ずいぶん昔に読んだ、中国の幻想怪奇譚を集めた文庫本のなかの一話のようでした。
その水準とふんいきを有している。

一文ずつに作者の知識が詰まっているので、流さずにしっかり読むことをお勧め。