始まりの浪漫遊譚

地は神とも称される強大な生物に支配されていた。
空は翼を持つ超常に支配されていた。
　
―――人々は強力な存在を前に膝をつくことしかできなかった。

しかし、そんな苦境の中、立ち上がった者がいたのだ。
そんな逆境の中、救いの手を差し伸べる者がいたのだ。
―――そんな絶望の中、剣を振るった男がいたのだ。

これはまだ人々が神から加護を与えられる前。
これはまだ世界から寵愛を与えられる前。
これはまだ個性という力が御業と呼ばれ、限られたごく一部の人間しか使うことができなかった時代の話しだ。

全ての神を魅了し、全ての神に愛された男の紡ぐ、歴史に埋もれていった男の英雄譚である。



―――そして、未来は繋がった。