概要
元週間記者の取材手帳を元にしたフィクション小説
刊誌の記者として事件現場を歩いてきました。数多くの現場を経験しているうちに、自分はなぜ取材をしているのだろうという壁にぶち当たりました。事件取材の意義について、新聞やテレビのお行儀のよい報道機関は「再犯・再発防止」と声高に叫ぶでしょう。しかし、事件を報じることで、本当に犯罪を減らすことができるのでしょうか。それは取材者側の自分勝手な建前にすぎません。私が取材する理由を問われたら、迷うことなくこう答えます。〝人に対する興味(他人への好奇心)〟だと。人はどんなに綺麗に着飾っていようと、時に愚かで、時に醜い。だからこそ、愛おしくもあるのです。事件記者の仕事とは、そうした人間たちの欲望を丸裸にして受け止める仕事です。............取材をするたびに思うことは「あの瞬間、この人にもし守るべき人
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