お話の時間『うらひと太郎』

「青い海と同じような色をし、それをさらに美しく光り輝かせた、まるで宝石のようなカメの甲羅に、ついうっとりしていると、いつの間にか海底都市に着いていました。

　不思議なことに、そこは見覚えのある場所でした。夢の中で何度も見ていたのです。あまり驚いたため太郎は気を失ってしまいました。

　目が覚めると、透き通るような亜麻色の髪を長く垂らした、男性、女性の、美しい人たちが太郎のまわりを囲んでいました」～本文より