桜舞い鋼の刃の踊る、魂の御伽噺

『第一級命令』──

それが、男の子と一人の女の子との〝ことの始まり〟でした……。

〝自分〟を見て欲しかった女の子は、男の子にいいました。
「良かったです。生きていてくれて── ……お帰りなさい」

〝自分〟の死に場所が欲しかった男の子は、泣いている自分を見つけます。
傷だらけになった身体で、疲れた体で、〝戻るべき場所〟に帰ってきて……。


だからこれは二人の『物語』です。

血と硝煙と白い雪に彩られた〝鋼の世界〟の果てで二人が辿った〝楔〟のお話し……。


あの日みた桜の舞いのように、醒めてしまったしまった夢の話。
二人が永遠に忘れないだろう『物語』──




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色彩を感じる描写と登場人物の心象表現が、とても見応えのある作品です。
主人公とヒロインの、それぞれの再生と贖罪の物語の中に、重厚な戦いのシーンと硬派なドラマが展開していきます。

苦しみながら成長していく過程を読む、そういうスタイルの読者にお薦めです。

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