私は福岡県出身なので、方言がたまらなく好きでした! ありそうでなさそうな血統ファンタジーの中で一生懸命自らの存在を鼓舞して頑張る一途な女子高生の姿に感銘を受けました。センセーショナルな始まりで読者の心を掴み、読み進めるにしたがって深まってゆく理解の渦。よくぞこんなに難しい題材を書き上げられたものだと心より感服いたしました。今後のご創作も楽しみにしております!この度は素敵な作品をありがとうございました。
長崎を舞台としたファンタジー作品。とある日常、高校生の村雨瑚子が主人公の本作品。書くのが難しい長崎の方言が上手く作中で織り込まれていて、少し微笑ましくもあり、何やら過去の出来事が間に挟まり、村雨瑚子には実は秘密があるらしく、読者の「気になる」を上手く引き出していると感じました!トビヒ族やハナサキ族といった、世界観にもこだわりを感じ、伝承にも本当にありそうな物語なので、息を呑むシーンも度々あります。日常から一転、運命の歯車が少女を中心に揺れ動く。とても深い物語ですので、是非ご覧あれ!
トビヒ族、ハナサキ族の問題の中で揺れ動く少女の心情がよく描かれていると思います。あと、方言が作品の雰囲気をつくっていていいですね。
ファンタジー要素のある作品ですが、高校生の日常や長崎の街といった現実が細部までしっかり書き込まれているため、ファンタジーが途方もないものとして浮かずに、生活と繋がっているリアルなもののように感じられるのだと思います。語彙も大変豊富で、しっかりとした作品だと思います。