第3話 事の始まり
「それじゃあ、第一分隊の諸君、ブリーフィングを始めるぞ。私についてきたまえ」
そう言ってオパドスは皆を引き連れホームに入っていった。
※
ホームに入るとそこには4つ並べられたサイネージとその前に並べられた机、椅子。
「取り敢えず、座ってくれ」
師団長はそう言った。 第一中隊の面々が順番に座っていく。
全員が座り終えたところで師団長はもう一度口を開いた。
「諸君、ようこそ南部前線基地へ、そして我、オパドス師団へ。師団長をしているオパドスである。そして彼が君たちの直属の上司であり、第一分隊の分隊長を務めてくれる、ヘーフ君である。」
紹介された中年の男が立ち上がる。
「レーフ・アリョルである。」
「では後はレーフ君に任せるとしよう」
用意ってオパドスは部屋から出ていった。
「ではブリーフィングを始める。」
そういってレーフはサイネージの電源をつけ、戦術支援プログラムにサインインした。
「本部からの通達によれば次の作戦は我々が移動している最中に正規軍の奴らに奪取された基地の奪還である。当該基地の場所はここから東北方向に350Km であり、当該基地までは航空部隊の輸送機で向かう。偵察部隊からの連絡によれば当該基地の兵装はレベル3、対空火器や戦車による応戦が予想される。」
そうレーフが言うとあたりが少しざわめく
「あくまでレベル3である。諸君らの受けてきた訓練通りに行動すれば何ら問題ない。支給武器はスタイルAである。余剰装備は各人で用意せよ。なお、移動開始は明朝0740、作戦開始は1830とする。隊列編成等は明朝開示する。以上」
そういってレーフ一枚の紙を提示して部屋から出ていった。そこには現在位置の情報と推定される敵の状況が書かれていた。
「レベル3かぁ・・・」
「何だよアリン、いつもの元気はどこにいったんだよ。それともなんだ、緊張してるのか小隊長どの」
「・・・まあ、そんなところね」
「おいおい図星かよ。まあいいやとりあえずフィンを呼んでくるよ。」
僕はそういって逃げるように部屋から出た。あの悲観したような目アリンはどうしたんだろうか、そんなことを考えながら僕はフィンのいる第二分隊のブリーフィングルームに向かっていた。
ブリーフィングルーム2と書かれた扉の前に立つのと同時にその扉が開きフィンが出てきた。
「フィン、この後作戦まで空いてるか?」
「一応空いてるけど、どうしたんだい?」
「ここから100Kmぐらい南下すると
「霧の
「分かった。フィン。それじゃあ公用車を用意してくるから正面玄関で待ていてくれ」
そういって僕は守衛室に向かう。
****
その頃ブリーフィングルーム1付近にて
「わかりました。ではプランの通りに」
一人どこかに電話をするアリンの姿があった。
Dream fact バベルと取り巻き 若瀬 大和 @yamatoW
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