第4話【職業遊び人の場合】

「魔王が放つのは、即死確率80%の極大魔法?大丈夫大丈夫、たかだか10人に8人だろ?俺らはな......生まれた時点で1400兆分の1を生き抜いたんだぜ?」


絶望の中で、一筋の光が見えて来た。

きっと……あの9人はそれを見ていたのだろう。


だから、私に手を伸ばす前に魔王討伐に向かったんだ。


私一人の命の為に仲間を死なせない為に……。


しかし、それを察した彼等は私より先に旅立ち無惨にも散っていった。


その命を無下にしたのは間違い無く私だ。


『絶対に深追いはするなよ?』


『命は大事にですぜ旦那!』


『やれやれ、血の気の多いパーティーですわね』


その意味を知ったのは彼らが死んだ後だった。


私は……なんて無力なんだろう……。


でも、まだ間に合うかもしれない。


私の命一つで彼らの願いが叶うなら……私はこの命を使おう。


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死亡フラグしか立てない人達 泥んことかげ @doronkotokage

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