おまけ アマテラスさんの有意義な日常

イザナギ『アマテラス。お前のおかげで今年も一組の人間の男女を成就させられた。立派だったぞー(なでなで)』


アマテラス『えへへっ、もっと褒めて褒めてー!』


イザナギ『しかし、お前が唐突に神風を巻き起こしてあの男の背を押したときは何事かと思ったが……』


アマテラス『んもうっ、パパってば! 私はただほんのちょっぴり突っついただけだってばあ』


イザナギ『その割には、かなり感情が籠っていたような……』


アマテラス『な   に   か   言   っ   た   ? パ   パ   ?(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)』


イザナギ『……いや、なんでもない(得も言わせないド迫力ぶりは、母さんそっくりだな)。ところで、ふたりはあの後どうなったのだ? 儂は一切しらんのでな、教えてくれないか?』


アマテラス『おっけーまるっ! ふふふっ、あの夜の後ふたりは連絡を取り合うようになったのよ。そいでもって、大体一年後、ふたりは仲良く東京の大学に進んだのー! で、大学を卒業してしばらくしてから結婚してひとつ屋根の下で暮らすことになったの。それから、なんとなんと……この度、女の中に新しい命が宿ったのよ! もちろん、その父親は例のあの男よ』


イザナギ『本当か!? いや、なんともはや。めでたきかなめでたきかな。つまり、これで四代目というわけか。てことは、アマテラス? お前、その子にも神男あるいは神子としての宿命を……』


アマテラス『そりゃ、そーでしょお! 一度手ぇ、付けたんなら末代しまいまでやんなくちゃ! あ、待ってツッキーからMineマイン入ってるわ。何々……スーちゃんがクッシーといっしょに高天原に里帰りに来る? あと、ママがパパに牛乳買ったらとっとと帰って来いと、さもなくばパパのおこづかいを一分遅れてくるごとに一〇〇〇円ずつ減らす……だってさ』


イザナギ『よし、じゃあツクヨミのほうにすぐ帰ると伝させろ。それと、お前がその気なら私は時給を一分につき一五〇〇円ずつ増やさせるともな』


アマテラス『了解でぇーす! 送信っと! じゃあ、ダッシュで買ってかえらなくっちゃね?』


イザナギ『任せろ! これでも、黄泉の国を振り返らずにぶっちぎったこともあるくらいなんだ……よし、行こう!(ダッ)』


アマテラス『あーん、待ってよ! パパぁ、おいてかないでえ~~~~~~!』



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

肝胆天照らす。 はなぶさ利洋 @hanabusa0202

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ