第12話 破壊
「国家非常事態宣言を発令します」
政府が宣言した、国を防衛するために、行使するもの。
俺達は国を守らなくてはいけない。自分を犠牲にしてでも……。
歴史の裏で俺達は利用される。決して表には出ない。
最前線についた時には、もうすっかり夜更けだった。
任務内容は、『レード』によって、占拠された〇〇〇市の防衛局の奪還、殲滅。
ヘリで付近をミサイルで、爆破させる。
それが完了したら、一気に兵士を局に向かわせ、制圧する。
この一連の任務が約十八時間で終わった。『レード』の拠点国が判明。そこに、政府は軍隊を派遣した。
もう最後だろう。いや、最後にしたい。
俺は頭がおかしくなるほど、能力を使った。
仲間が死んで、蘇らせて、また死んで。
俺達は国の最深部に向かった。
軍隊は交戦し、俺もそこに混じって戦う。
重要管理局(国の司る管理局)を制圧するために、侵入する。
仲間が死んだ。俺は能力を使う。あれ? 能力が使えない。何故だ……。
仲間が続々と命を絶えていく。早乙女も能力を使えないみたいだ。
「君ら少年!!」老人が現れる。
「能力は使えないみたいだな?」
早乙女が銃で撃たれる。
「早乙女!!」
俺は早乙女のそばに寄り添う。
「北川……さん。私……」
「しゃべらなくていいよ」
「あなたのこと……好きだったの」早乙女の心臓がとまる。
このとき、俺は自分の無力さに、憤りを感じた。
そのとき、新たな能力が解放された。
すべてのものを破壊する力。人も施設も破壊する。狂ったように。
『レード』は、消滅した。また、同じような日常に戻る。
仲間が死んでしまったが……。
HAZARD ケルベロス @motokionishi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます