私も母から虐待を受けて育ちました。今では「虐待」という言葉が定着していますが、当時は「躾」で済まされていました。虐待と受けて育った子は大人になって虐待をする側になると聞きます。だからそれが恐ろしくて、子供を作ることを諦めました。虐待のニュースをよく目にする時代になってきています。どうにかして少しでも多くの子供達を救う方法はないかと考えてしまいます。このお話はそんな風に考えさせられる作品でした。出会えてよかったと思える作品です。
虐待で苦しむ子どもは多くいる。それがこの国の現状です。虐待で受けた暴力は、大人になっても消えることはありません。それがフラッシュバックを起こし、カッとなり未来の自分の子に手を上げてしまったとしたら……。その過ちを犯す前に相談しよう、そう訴えかける作品です。そういったお話ですので面白いかはさておき、本作を読み考えてみるのもまた一つの選択かもしれません。