弱くても、守りたい

@MAKAO

第1話 なんとなく・・・

 小学卒業と同時に親の仕事事情により僕は見たこともない町に引っ越すことになった。元から友達なんていないし、何にも変わらない。また同じような生活が始まる。

そんな思いのまま、中学1年が終わった。成績表には、3・4の数字が並んでいる。

「はぁー」慣れない中学生活のせいか、体が疲労を訴える。春休みが明ければまた学校だ。友達なんていないから、クラス替えなどに興味はない。・・・春休み中のある日、僕は母に連れられ大型のショッピングモールに来た。「翔、お母さんとお父さんは少しの間隣町で仕事があるの。お昼はお婆ちゃんが来てくれるからいいけど、夜何かがあった時のために連絡手段としてスマホを買いに来たの。」 「ふぅーん」元からPCを使っている僕にスマホなんているのかと思ったが、買ってくれるのならまあいいだろう。 定員の長い話を聞いた後、透明で硬いプラスチックのカバーに包まれた携帯端末を渡された。「何かあったら必ず連絡するのよ。」 「わかったよ」そう不愛想に返事をして四角い液晶画面に目を落とした。家に帰ってからはいつもどうりに過ごした。その日の夜、暇になってしまったのでアプリストアでアプリを見ていると、暇つぶしになりそうなゲームを見つけた。やってみるとなかなか面白く、気づいたらいつも寝ている時間を1,2時間ほど過ぎていた。それから春休みが終わるまで暇になればいつもゲームをしていた。そんなある日そのゲームにアップデートが来た。なんとマルチプレイが追加された。興味本位でやってみることにした。

 

 もしあの時マルチをしていなかったら、僕の中学校生活は何もないままのつまんないものだっただろう。


ゲーム内にて・・・

翔:「こんばんわ」 ?:「あっこんばんわ~」 声の感じから女の子のようだ。 翔:「僕初心者なんで足引っ張るかもしれません・・・」 女の子:「あっ私もです」 ・・・ (まぁ初めて話すんだしこんなもんか) そんなぎこちない会話を続けて約1時間女の子の方から 女の子:「あの!」 翔:「はい?」 女の子:「フレンドになりませんか?」 翔:「いいですよ!」・・・ふと時計を見るとすでに夜10時を回っていた。 翔:「ごめんなさい!もうねないと・・・」 本当はまだしたいが、明日は始業式だ。早く寝ないと明日起きられなくなってしまう。

女の子:「私もです・・・また明日しましょ?」 翔:「はい!もちろん!ではまた明日」 女の子:「はい!また明日!」・・・

「これって友達になれたのかな?」 そんなことを思いながら翔人は眠りについた・・・

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