行こう

意識が一つになろうとしている。さんざんな切れ切れの夢か? 目覚ましが鳴る。テレビの電源を入れ、煙草を手探りで探す。

 生きよう、俺は思う。俺は神だ。俺は神だ。

 やがて俺は神になった。俺は俺の世界を、俺のことばで形どる。これはなんだ? これ? これはテレビだ。。これはなんだ? 煙草だ。では、これは猫だ。あれはなんだ? 猫。猫だ。この世に、猫以外、在る訳がない。

「この世界には」

 俺はちいさくちいさく語りかける。ひざ元の猫だけに聞こえるように、意味を持った意志をこの猫に伝える。

「お前がいるよ、猫」

 俺は病みつづけるのだろう、そしていつか息絶える。

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猫が退色していきます、俺は忘れていきます、猫! 猫、猫! @ryuhnosuke

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