7時
ハッ…ハッ…
「ここは…どこだ…?」
眼前に広がるのは見慣れた壁、見慣れた天井、嗅ぎ慣れた匂い、そして寝慣れたベッドの上に座る僕。ただ一つ異様なのは僕は着替えずにそのままベッドに入ったような格好だ。昨日バイトに出た時の格好そのままだ。
「ハァ…昨日そのまま…?いつからだ…?」
昨日何があったか思い出せない。
悪夢を見たかのような勢いで目を覚ましたおかげで呼吸が乱れている。事実昨日のことを思い出せないのが不安でならない。
嫌な夢を見た気がする。
でもそんな事を言っていたって仕方がない。夢は大抵忘れているものだし、もう息も整ってきた。昨日も恐らくはバイトからすぐ帰って疲れて寝てたのだろう。そう思えば断片的な記憶にも自分なりに説明がつく。
「今日バイト休みだったっけか」
普段休みの日でも早起きな僕が久々に9時まで寝ていた。
「もっかい寝よっと」
事実疲れていたのもあった。どうしても寝たいほどに、込み上げる不安も、全身を巡る疲労も。
今は1度落ち着かせて。
どうせ一日バイトもない。
少し…
疲れた…
死にそうな悪魔がいたから余命を食わせて助けようとした話 辻秋命々 @akimeme88
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