終劇 されど淫夢は踊る
「あらあら君は女の子になれなかったようね」
教会からの密偵のようね?とその美女は声に出さずにそれはそれは妖艶に獲物に笑った。
「境界ね…」
教会で思い出した。もし物事の境目が曖昧になれば…
男と女の境界だけでない。
「もっと…」
「もっと?」
瀕死の獲物は問う。
ぐったりした彼はサキュバスエキスに融合できずそのまま精気を吸われ尽くしてしまっていた。
その視線は既に敵意はなく淫魔中毒特有の危険な領域症状であった。
それはペラペラになった肉の皮であり通常の人間ならば死んでいるはずである。
だがそれでも皮にされた少年は生きておりそれをサキュバスの尻尾ですくい上げると愛おしげに右手で撫でれば左手で胸をいやらしく揉み軽い快楽に浸っている。
「ごくり…き、綺麗だ」
「あら、嬉しいわ…」
なんて綺麗なんだろうか…
ボンテージのドレスは露出度が高すぎてほとんど裸である。いいや裸より卑猥である。
だがだが金銀宝石の縁取りはまるで芸術品のようなこしらえであり淫であり同時に高貴でありなんという矛盾なのだろうか。
そんな格好が似合うその姫はサキュバスの中のサキュバスともいってもよい。かつ綺麗と言われた事にも過剰に反応し病的な白雪の肌をたっぷり上気されてしまい綺麗なのに可愛い。
これも男を誘惑する演技かいいや淫魔の習性や本能なのだろうか?
女よりも十分に女なのだ…
「でも執行者がここを嗅ぎつけるとは厄介かしら?」
まあ餌の量が減るからね…
と淫魔姫はため息をつきながら皮を舐め牙で甘噛みをすると人間であったモノは声のない悲鳴をあげる。
愛憎をこめて
はぐはぐ…
その愛欲に飢える発作もやはり人間の女よりも女である。豊満な女性なのに少女のようでもあり、見たものを狂わす。
「ぐ、ぐおお…」
「でもこのままだったら貴男は干からびて死んじゃうけどうするかしら?」
ゆっくりと皮状になった生き物を尻尾から手にうつし取る。
カツカツと鳴らすピンヒールに淫魔装束は男を興奮させる効果がありそれをゆっくりと脱ぎ出した。
「ごくり…」
じらしながらたっぷり挑発しときよりはにかみ笑みと若い男がどうすれば興奮するかを彼女は十分に熟知していた。
「女の子になれない、あらならこれならいいかしら?」
着替える…
そう皮に…
「ややめろっ!」
何をされるかわからないだがニッコリと牙をむき出しに笑う美女にもう教会の犬は先ほどのサキュバスの果てしないベッドでの欲求を思い出し次は何をされるのかと恐怖と興奮がまじり既に気が狂いそうになっていた!
殺される?
いいやそんな生易しいレベルではない!
「ウフフじゃあまず足から…」
「うにゃ!」
淫魔のお姉さんの足が執行者の少年の皮につっこまれた!
「うぉ!」
淫魔特有のむっちりとした甘い甘い肉が少年の脳に木霊し美しい女性の足が肉の内側から侵食しまくる!
ふじゅ!ぐじゅ!
何かが溶ける快感が広がる!
「ごぉお!?」
「ウフフそれっ!」
それはまるでストッキングを穿くように淫魔の美しい足が通されたのだ!
痛みはない…
そこは淫魔の快楽のみの世界…
そこに入れば入る程に魂が吸われる!
「なな?にょごおお!」
日光に弱い淫魔種の肌の上に人間の皮膚がゆっくりとコーティングされいくのだ!
皮となりペラペラな少年の足がどんどん復元されていく!
だが
「うわああ!」
すね毛がこぼれ落ちる。
むくぅ!
当然だろうか?
皮を装備した淫魔に比例してそうサキュバス並みに美しい女の足になっていったのだ!
それは女の子として復元されていったのだ。
「すすげえ!俺の足が女の人の足になっていく!」
ハアハアと皮人間は皮な自身を膨張させていく。
「ウフフなら右足も…」
「や、やめろ!」
ギリギリで彼は執行者としての使命を思い出す。
「アラアラ?何度も言うけど〜貴男は数分後には死んじゃうけどいいの?」
「な、ならば」
サキュバスに噛まれた者は初恋性の毒に犯される。恋毒は猛毒であり淫魔と恋愛関係に堕ちて禁断恋愛してしまう恐ろしい洗脳毒であり治療法はとくにない。
「うぐぅ!な、なら殺せ!」
どうせ淫魔の傀儡と化すのなら、いいや既にそれ以上の同化をされるならばいっそ殺せ!と訴えるも淫魔と結ばれたい
「ウフフ勉強不足ね、淫魔は人を殺せないのよ…とくに上級種は恋しやすく惚れっぽいの…」
殺すだけでは満足しないのか?皮と化した少年は絶望に震える。
サキュバスウイルスの主幹となる因子がそんな恋愛脳でありそれが人に感染し恋に落ちる…
甘く…
危険に…
淫魔姫は笑むと皮をパンストのようにひっぱり右足も穿きつくしてしまった!
どっくん…
どくどくどく!
薄い皮の一枚下には上級淫魔の激しいサキュバスエキスがドクドクと煮えたぎっていた!
そして興奮すればするほどになじむ…
何かがなじむ…
そして、溶ける…
危険に…
民族浄化に…
ウイルスで感染淘汰し…
ぐじゅ…
ききもちいい!
そんな生ぬるい快楽音と共に変貌する肉体はとうとう美しレースクイーンのような太ももになっていく!
「や、やっぱりダメそれ以上は!」
そうそこは股間である!
さっきまでサキュバスのお姉さんとプレイしていたソコであるも次は内側から食われていったのだ!
ずずず…
「あ、皮がひっぱられて!」
骨格が女性のモノをベースに再構築されて、皮人間が女の子になる…
女の尻を感じる…
よりサキュバスの生あったかい甘みがより強くなると皮が荒ぶる!
「ああ!ぎもじいい!」
ゆっくりと皮に付属していた肉のアレがどんどん内面にもぐりこむ!
「ややめえ!」
腰がくびれてより淫魔姫が少年にもぐりこむぅ!!!
むじゅるる!
ゆっくりと尻の丸みが中身と同じように整えられていく。
「うがぁああ!」
叫ぶ皮には権限がなく既に男として顕現すらできくなっていく!
どんどん…
どんどんと…
「こ、殺せ!お願いだころしてくりゅりゅ!」
上書きされてく!
「すごい、これって女の人のアレ…」
ごくりと少年の皮は唾を飲み込む。一瞬で死にたい欲求は飲まれ、恋毒の効果もありだんだんと快楽に支配されつつあったのだ!
サキュバスのお姉さんと同じいいや少し若々しくなったような女の子の尻と太もも、淫魔姫の肌とは違い病的な色が薄い。
そんなのが自分に備わっているのだ!
そう少年はいいや皮はただただ穿かれていき融合したように下半身が若い女性のモノに成り果てていたのだ!
まだ下半身だけであるがきっと顔立ちも可愛いと予測できる程の美脚であり、その欲望を読み取った悪魔の美女はより皮を引っ張り上げる!
「あぁあああ!」
そして両手にもオンナの綺麗な腕が侵入しきってしまった!
それが少年の欲望と同化していきさっきよりも感染がより強度となっていた!
「らめえ!それ以上同化するともう、俺の頭はどうかしちゃうよ!」
とすっかり錯乱しきった少年のなけなしの理性が叫びしきる。発狂もあり寒いギャグを飛ばすもどうしようもならないのだ。
そして
むにゅ!
甘い肉の感触は太もも以上であった!
「お、お、?!俺の胸におっぱいがあああ!?」
当然だろうか。サキュバスのお姉さんが皮に押し込まれる程に少年の胸が腫れ上がっていくのだ!
乳魔の美しい胸が!巨大な女の乳房がムズムズと乳線がぐりゅりゅ!
同時に…
「くっ食われる!」
空っぽになった頭にもお姉さんの顔が入り込み次々と淫魔姫の実体が少年という皮に押し込まれていく!
淫魔の劣情が流れこむ…
サキュバス姫の食欲が…
有栖種という新種かつ上級淫魔の正体も…
「そ、そんな、こんな綺麗なのに、お、お、元お…おとこだなんて!」
「いやん、言わないで…」
既に同化しきっているもお姉さんの鼓動がドキドキと少年に伝わっていた!
すごい、男の娘からもサキュバスが作られるだんて!
激しい興奮を覚えるとぼこ!とその反動で巨大な乳房が生成されてしまった!
「い、いちゃうおお!アアン!お、おれ、あ、あ、ああたしぃ、あたしいいい!」
性別が変化する瞬間を淫魔姫は見逃さなかった!
そのまま欲望を倍増しいっきに丸呑みする!
「ぐおおおお!」
そのまま最後の背中の皮が閉じると激しい淫魔の魔力が包み込まれる!
そしてその場には少年も淫魔も消え去り一人のスケベ少女が膨乳のまま快楽の余韻で喘いでたっぷりと湯気を放出していた。
「くう、上手く同化できたようね」
ぐっ!
と魔眼には劣るも男を狂わす魔力が宿った瞳が薄く輝く。
少女の良い所とセクシーなお姉さんの良い所が合わさり視覚に入れた男の脳ぐらい沸騰させる事は容易い。
「それにしてもすごい魔力で気持ちいいわ…」
執行者と淫魔姫の両方の能力が使えるだけでない。
この男がもっていた妄想が具現化できるわ…
しゅるる!
と髪の毛が伸びると根元からブロンドに染まり瞳が青い瞳になっていくとそんな金髪巨乳には女騎士の鎧が装備される。
「ウフフこんなものかしら?」
そんな彼女はさっそく若い男性の夢に現れた!
まるでエロゲーから抜け出したような女騎士はたちまち餌食となる。
鎧を抜かされレオタードをひん剥かれる!
「ちょっとらめえ!」
だが口元には牙が生えておりそう彼女の瞳には淫魔姫の魔眼が宿っていた!
侵食する…
「や、やめて!乱暴はだめ…」
だがその瞳には洗脳毒があり清楚な女騎士と淫乱邪悪な淫魔姫の姿が交互に現れ淫夢に犯された少年は
ある者はバックから…
正面から…
女騎士をまるでゴブリン惨殺漫画のごとくアレしまくったのだ!
「ウフフ、男の子て本当におバカさんね…」
特大ブーメランが頭に刺さりながらも女悪魔は笑う。
その女騎士とプレイすればするほどに空間が食われRPG風の部屋になりゆっくりと建物やらも魔術学院めいた中世の街並みに変わっていく。
ぐじゅ!
ごじゅ!
そうされど淫魔は踊る…
淫夢は踊る…
野獣のように現実世界を侵食する…
現実と幻想の境界すらどんどん曖昧になり
それはまるで異世界入り小説のような景色が作られていったのだ!
「これも欲望かしらウフフ面白いわ男の子て…」
冬雪清鹿の記憶がよぎると有栖の姫はそう呟いた。
そして自虐的に少年のように笑うと新しい玩具を見つけたのであった。
サキュバス姫のTSサロンにようこそ… かんなぎらぼ @378403
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