せめて、作品だけは愛してください

愛を知らずに生きてきた主人公は小説家としての自分は必要とされるのに、高校生としての自分は誰にも必要とされないことに悩みながら、そんな思いを反映した小説を書いている。ある日偶然にも彼女の小説のファンだという後輩に出会い、幸せな日々を過ごすけれど、後輩との日々は彼女の小説を全く違うものに変えてしまい……。
主人公自身を愛してあげたい、と思うと同時に、せめて彼女の作品だけは愛されればと切実に願いました。主人公の思いが痛いほど伝わる、素敵な作品です。