あなたはいつも、ファインダー越しで。

 写真部の先輩に想いを寄せる主人公の僕。春休みに、先輩を呼び出して桜の下の先輩を撮影する。新入生勧誘のためのポスターを作るため……、というのは主人公の思いついた理由だった。本当は、ファインダー越しの先輩を、もっと写真に収めたかった。
 出来るなら、ファインダー越しではなく、素のままの先輩に見とれていたかった。しかし、そんなことは叶うことはなく――。
 
 桜の描写が神がかりなほど美しい作品。
 まるで、主人公の瞳を借りて、その写真を見ているような感覚になる。
 視覚に訴える一作でした。

 是非、御一読下さい。

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