JKが警官の前でタバコ吸う~

それ

第1話 悪いことします。

今まで、[良い子]をやってきた。


もういいっしょ。疲れたんで。


タバコ吸お。


家のタバコをパクる。ライターもパクる。

そんで外出る。リハはしない。


はい、交番に立ってるお巡りさん発見。


悪いこと、始めます。


警官の 10メートルぐらい前に立つ。


警官と目が合う。あ、すぐそらされた。

あいつ若いな。シャイボーイか。


ゴソゴソ。まずライター出すよね。


あれ?コレ火付け方知らねえなあ。

バイヤー。タバコくわえてから火付かねえってなるとダサいな。1回リハっとくか。


ライターのスイッチ的なところを見る。

あん?なんだこのギアみたいなやつ。


予想と遥かに違うぞ。

もっとこう、ボタンみたいなやつカチッと押したら火つくんじゃないのか。


なんだこれ見たことないわ。


まあこのギアみたいなやつをギャッとしたら付くんだろう。こう、ギャギャッと回したら付くんだろう。


私ならいける。いや私にしかできない。


どこかで聞いた。若者には根拠のない自信が不可欠だと。逆に不安も大事とか言ってたな。

なんかもうよく分からんが、ともかく私は今自信に満ち溢れている。一瞬停止。…よし。


いくぞ。 ギャギャッといくぞ。 っせーの。


せいっ。ギャリ ボっ


あっ!! 熱っつううううううううう!!


「ぁあ!!!」やば、声出た。


にしても熱っつうううううう!これヤバァ。


ハッ


ジーッ


メッチャ見てる。あの警官メッチャこっち見てる。なのに目が合わない。

シャイボーイだなあ。あ、違うわ。


ライター見てるわ。コイツめっちゃライター見てるわ。ただジーッと見てるわ。

どんな感じ。今どんな感情。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

JKが警官の前でタバコ吸う~ それ @44445555

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ