まだ途中だけど書かせてください。
面白い。
引き込まれて逃げることを許されない。
この物語には今のところ綺麗事は出てこない。話は非現実性に満ちているのに、そこに在るかというような錯覚に陥ってしまう。
目の前に、触れられない衝動的な「汚さ・気持ち悪さ」がある。
触れたらきっと「ざらり」とした手触りがするに違いない。
しかし、出てくるキャラクターを嫌いになれない。
主人公を、スギモトを、トキトオさんを、まるで隣人であるかのようにそこにいるように感じさせてくれる。
遠くで起こっていることじゃない。すぐそばにあって手の届く非現実だ。
その非現実的な物語は現実を食らいつくすかのように、読者を、物語の先へ、先へと押していく。
それがこの作品の作家としての力量であり、エネルギーの塊のようなこの衝動的な作品を読ませてしまうのだ。
圧倒的筆力。
それを感じたい方、または疑う方はぜひ読んでいただきたい。
語彙力が貧困でこの衝撃を書き表せないくて申し訳ありません。
まあ、とりあえず3話くらい読んでみてください。
ぞわぞわと先が気になり始めるので。
世の中には理不尽があふれている。
理不尽と向き合う姿をえがくことが、文学に課せられた使命ではないかと、俺は勝手に思っている。
つまり、作中の登場人物スギモトさんよろしく、この作品の文学性の有無を判断するならば、当然のことながら『有』ということになる。
文学性の有る作品が、もっとwebでも評価されればいいのにと思う。
そう、この小説はwebでもっと評価されるべき物語だ。
もう一度いうが、世の中は理不尽なことであふれている。
まったく人生はままならない。
ままならないばかりか、信じられないような不幸が降りかかることもある。
立ち向かうのか、翻弄されるのか、迎合するのか……
人には罰ではなく、赦しが必要だ。
人は赦され、ふたたび立ち上がるべきなのだ。
人が苦しみから立ち上がろうとする姿は美しく、そして美しさは俺たちに力を与えてくれる。
登場人物たちに、赦しが、そして救いが訪れるのだろうか。
傷つき打ちひしがれた登場人物たちは、ふたたび立ち上がって歩き出すのだろうか。
ぜひ、ご自身の目で確かめていただきたい。
これは、あなたに力を与えてくれる物語だ。