クールな彼女、友達のようなお付き合い。けれど、彼女も主人公も強くつながっていた。マロングラッセは一年前のバレンタインのもの。彼女はもういない。主人公の悲しみが胸に迫ります。悲しいだけじゃないけれど、やっぱり悲しい。そんな印象が残りました。
今はもう居ない彼女。彼女のことが好きだっただけに、その悲しみは計り知れなく。されど、彼女から贈られた物の意味に気づいて……と、いった一連が、すごく目の奥が痛い。最後は、ちょっと良かった。幸せになって欲しい。とまあ、いろいろ感情が追いつかなくなってしまいました。悲しみと、一筋の光が、濃密に詰め込まれた逸品です。
ただただ色んなものが詰まっていて、切ない想いを胸に抱えてしまう青春。でも青春だからこそ、忘れられないんだ……。
チョコレートもそうだが、やけにコーヒーが飲みたくなる。どちらかというとエスプレッソで淹れたい。気まぐれな彼女らしいといえば彼女らしい顛末ながら、もうあのチョコレートは食べなくなるのだろうか。