【口語訳】或僉之一(ルクノイ)

―神というものは、天命(アメノミコト) 地命(チヨミコト) 中命(ナカツミコト)...ほかにも星の数ほどいますが、

それらも私が語れば 語るがままの世界です

永久の悲しみ、己が檻にとらわれる乙女よ

一瞬の命でも、地上すべてを見渡せば

千の命、数えきれない命、巡りゆく この眼に収めきれない命

遥か永久に渡る "命の仕組み"だと伝えましょう

そうすれば、亡くなり消えた伴侶たちも

"互"の、命(ミコト)という仕組みの一部であり

新たに出逢う地上の人々も、また彼らであると思えば、寂しくはないでしょう?

どこからか聞こえる言の葉に、そのお方は

御敷(みしき)の戸を押して、すき間に垣間見える あの星の眩しさに 目を細めるのでした―

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五説奇(イスキ) @Willinoia

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