2
本部に着くと何やらいつも以上に周りが騒ついていた、何か大ごとでもあったのだろうか。
そして周囲の視線が何故かあかねに集中している気がする
その視線に違和感を感じながら茜は長官の待つ部屋に向かった
コンコンコン…
「入れ」
「失礼します、長官お話とはなんでしょうか?」
「ああ、茜くんか…」
心なしか長官の顔が曇った気がした
「まあそこに座ってくれ」
茜は妙に重い空気の中ソファーに腰を掛けた
「茶でも飲むかね?」
「ではお言葉に甘えて」
上司からの気遣いには甘えておくものだ、そしてこの部屋の茶はとても美味しい
「では本題に入ろうか」
「はい」
空気が更に重くなった
「実は今日テロの予告があったんだ」
「テロですか?」
「ああ、犯人グループからの予告メッセージに近いものが本部宛に届いた。中にはある人物への復讐を果たすために行動するとの文章が、そして第一の予告の爆破テロの内容が書いてあった。我々は直ちに現場へ急行したが時すでに遅く爆破は行われていた。幸いにも被害者は0だった。そして予告文にはまだまだこの復讐は続くと書いてあった」
「そんなことがあったんですね。だから今警視庁内が慌てていたんですね」
何故私にこんな重大な話をするのだろうか、普通はテロ対策本部のトップに話すべきである
こんな疑問が浮かぶと同時に脳裏に嫌な予感が走った
「あの長官、この話を私にするということは…」
「ああ、奴らの最終的なターゲットは東島秀一郎総理、即ち君のお父様だ」
俗人達のバベル @renchaso
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。俗人達のバベルの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます