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人生におけるゴールってなんだろうか
1、幸せな家庭を築く
2、大富豪になり不自由なく暮らす
3、自分のやりたい職に就く
大衆の回答がこれらを占めるだろう
私のゴールはなにかって?そんなもの存在しない、だってもし達成したら残ったものは退屈という名の『無』でしょ?
だから私は短かに小さなゴールを設定するの、そのゴールを達成したらまた新しく設定する。そうすれば長いようで短いこの人生を退屈せずに歩めるでしょ?これが26歳警視庁一課所属の東島茜流の生き方
そして今まさに東島茜はまたゴールを一つ達成しようとしている
「ようやく捕まえたぞ倉持、殺人容疑で逮捕する」
茜は喜びの表情と共に安堵の溜息をついた
「やりましたね茜さん!これで今年何件目ですか」
「だーかーらー同い年なんだから敬語じゃなくていいってば」
頼りはないが、一応部下であり相棒の佐藤鳴海が少し遅れてやってきた
「いやいや、上司にあたる人物なので」
「まあそんなことより早く確保連絡入れて」
「あっ、はい…もしもしこちら東島班の鳴海です、たった今星を茜さんが確保しました、至急応援よろしくお願いします…はいでは。20分くらいで到着するそうです」
「了解、だってよ倉持」
「ちきしょう、離せくそポリ公!」
倉持は必死に抵抗するが両の腕に手錠をはめられた状態で茜の巧みな体術から逃れられる訳もない
「だれが離すか、こう見えても黒帯持ってるし昔ヤンチャしてたんだ、あんた程度簡単に抑えられるわ」
「こえ〜…」
「ほら、あんたも手伝いなさいよ鳴海!」
どこか鳴海は緩いというか抜けてる部分がある
「てか茜さん昔はヤンチャしてたんですね、意外です」
「ん?そうか」
「だって茜さんって幼稚園から大学までw大のスーパーエリートエスカレーターじゃないすか。どうやってもヤンチャできそうにないというか」
「まあ普通はそうだよな、けどそーいうエリート街道って落とし穴がいっぱい潜んでるもんなんだよ」
その落とし穴に茜は一度落ちた、深くどん底まで落ちた。それでも這い上がった
だから茜は今ここに居るのかもしれない
「そんなもんなんすかねぇ、てかよくお父様が許してましたね。だってお父様ってその時から…」
「おい仕事中に父の話はやめてくれ」
「あ、はいすみません」
鳴海が無駄に今の発言に対し罪悪感を感じているせいで少しの間気まずい沈黙が続いた。
15分くらい経ったところでパトカーの音が聞こえ始めた。さすが一課のエリート軍団、予定時間より5分早いご到着だ
「おつかれさん、茜ちゃん」
この呼び方をしてくる人は一課に一人しかいない。
「お疲れ様です、大道寺さん…」
「何その嫌そうな反応」
茜は大道寺大和を苦手としていた。大道寺はその名前からは想像が付かないほどのチャランポランな掴み所のない性格をしていた
ただし警官としての腕は素晴らしい。おそらく感が優れているんだろう。だからこそ理屈で物事を考える性格の茜は苦手としていた。
「ところで茜ちゃんさ、今度の休日にどっか食事でも行かないかい?」
そしてこれである
大道寺は茜に気があるのだろう。何回も食事やデートに誘う、その度に
「遠慮しておきます」
この繰り返しである
一体いつになったらこの人は折れてくれるのだろうか
諦めの悪いところだけは警部として尊敬できる
「茜さん、上から直ぐに本部に戻るようにと命令が!なんか重要な話があるそうです」
「私に?」
大道寺を振り払うように茜は急いで本部に向かった
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