―Continue to the next volume―

 ここは『グルヘルム』に近い『へナス』と言う村に近い場所。

 その村周辺は、広大な草原が広がっているが、地平線の向こうにはうっそうとした森が広がっていた。


 とにかくのどかな場所である。


 その草原を見渡せる高台に、銀色のローブを頭から羽織った者が現れ、その草原を凝視していた。

 その後ろには、背中に剣を携えたツンツンヘアーの少年が、あくびをしながら立っている。


 この2人は、ある者らを待っていた。

 その者らが現れるのは、決まって…夜が明けると共にだ…。

 東の空が白々としてくるころ、ローブを羽織った奥にある瞳が細くなり言葉を発する…。


「…来た!」と。


 それと同時に陽がこの草原を照らし始めると、村から大きな声と共に何かが草原に飛び出してくる、そして、森に向かって走って行く。


 「…ふっ、毎日毎日…なにが面白くて…」としゃがれた声を作って言葉をはっすると、ロッドをその者に向け…。

 「…この『』の前に無礼だ!」と言うとロッドの先をクルクルと回し、

 「…今日こそ、貴様の首を、我が僕の力でねじ伏せ、明日から快適な眠りを得てやる」といい口角を上げた。その後ろの少年はあくびをしながら

 「…なぁ~、帰ろうぜ!どうせ、イモゴリラくらいしかだせないんだから…」と言うと、その言葉にきびすを返したかのように振り返り…。


 「何を言って居る、私には、で、で、が僕でいるんだぞ!」と言い地団駄を踏んだ。それを見て。

 「…あぁ…じゃ…やって下さいよ、来ましたよ!」と言い、指を指した。


 その者は、今度は指を指された方へと振り返り、けったいな笑い声を出し、「へへへへ…さぁ~来い。今日こそお前の首は私が…」と…。


草原を駆ける者が大声で…。

 「…今日こそぶっ飛ばぁぁぁぁぁぁぁす!」と森に向かって全速力で向かってゆく、その後に剣を振りながら…。

 「…何言ってんだ!今日は俺がぶった斬ぃぃぃぃぃぃる」と追いかけて行く、しばらくすると、盾を背中に背負った男が、「もう…待ってよぉ…」と駆けて行くと…。

 「…待ってって言ってんでしょう!」と弓を背中に背負っている女が駆けて行く。しばらく間があいて……。

 「もぉ…待ってぇぇぇぇぇ」と神官姿の女性が走ってくると、自称らに気付いて小さく手を振った。

 それに手を振り返す、自称

 そして、神官の後に魔法使いの男がぜぇぜぇ言いながら走ってゆく…。


 自称は、振っていた手を下ろすと「…帰ろっか…」と言いながら、駆け抜けていった者たちの後ろ姿が見えなくなるのを確認して、その場を後にし始めた。

 それに続く少年は、あくびをしながらついて行く。


 ここは『グルヘルム』に近い『へナス』と言う村に近い場所。

 その村周辺は、広大な草原が広がっているが、地平線の向こうにはうっそうとした森が広がっていた。

 とにかくのどかな場所である。


 Continue to the next volume:

            遥かなるアブスゲルグⅣ 最凶の召喚士と紅きドラゴン

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

遥かなるアブスゲルグ Ⅲ -オークプリンス編- さすらいの物書き師 @takeman1207

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ