女王の物語、完結。波乱と幸福の後日譚。

全四部作で構成されている本シリーズですが、大筋では三部で終わっており、本作は後日談の色は濃くなっています。言わば、ここまで読んだ方へのご褒美的な作品です。

舞台は前作より十年後。立派な大人になったリアナたちですが、内面も互いの関係も、成熟したかと言えばそうではなく、様々な問題がいつもの三人を揺り動かします。

女と妻、愛と恋。
王であることと旦那であること。
自身の想いの正体。

狭間で揺れ動く彼女たちの関係が、ようやく一つの決着を迎え、物語は清々しくも一抹の寂寥感とともに幕を下ろします。

本編では語られることのなかった気になるその後を遺漏なく描き切った、『リアナ』ファンならば見逃せない、堂々たる完結編です。

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