終わりに
たくさんの方に読んでいただいて、たくさんの反響をいただけているこの短編は、僕にとってのターニングポイントとなると思っています。
というよりもなっています。
今まで、僕はファンタジーが好きでファンタジーを書いてきました。
けれども今回書いたのは純愛SF。
自分にとっては書けるようになるまで十年はかかるだろうなと思っていたもののミックスジャンルです。
まぐれ、と言ったのにはそれもありました。
本来、僕はこんな短編が書けるような人間ではない。
こんな秀逸な作品を書けたことなんてなかったのです。
奇跡か運命か、何が僕にこの作品を書かせたのかはわかりません。
と言っても、そもそも作品を書いてきた絶対的な数値がゼロに等しいので、書ける書けないの話をすることはできません。
現にこうして世に公開できている時点で、「メル、愛してる」は僕が書いたという事実は存在しています。
だから、僕は迷っています。
こんなことを言ったらまた舐めてんだろ、と言われるだろうし調子に乗っていると言われるのも仕方がないことなのですが、
「自分に恋愛ジャンルの才能があるのかどうか」
要はこの判断をしかねています。
なくたってあったって、本当は関係はないのですが。
前に、ツイッター上で質問をしたことがあります。
『パン屋になりたい少年が、宇宙の真理を紐解けるほどの数学の才能を持っていたとして、一体パン屋と数学者のどちらになるのが彼にとって幸せなのか』
結局、この質問は僕自身に当てはめれば、
『ファンタジーを書きたい僕に恋愛の才能があったとして、一体どちらを書くのが僕の幸せになるのか』
ということでした。
これに答えてくださった方々の多くは『少年はパン屋になるべきだ』という回答をくださいました。
だから僕はやってみようと思いました。
『全部、試してみればいい』
要はそれだけの話。それ以上でもそれ以下でもない。
革命的な返答など、劇的な変化など必要ありません。
どちらにせよ、いつかは書くことになると思っています。
うじうじ考えていても仕方がない。動くしかない。
それを僕は今回の短編制作で学びました。
他にもいろいろ学びました。
それで十分です。
新しく作品を作るたびに最高傑作を更新している僕ですが、次はどんな作品が作れるのだろうかと今からワクワクが止まりません。
おまけに、まだ自分の文体がどのようなものかすらわかっていない僕ですが、これからも作品作りは続けていこうと思っています。
そんなワクワクを胸に、今回はこの辺りで筆をおかせていただきます。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
また、次の作品でお会いできたらお会いしましょう。
2018.11.29 22:09 八重沢なとりのアーカイブを垂れ流しながら。
「メル、愛してる」についての創作秘話のようなもの。結局あとがき。 にのまえ あきら @allforone012
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます