なんとも味わい深い、苦いお菓子……

村焼き姫の由来の勇ましさ、その「焼き」から派生するお菓子という展開、どこか微笑ましいお姫様のキャラクターや綺麗な比喩で前半楽しんでいたのですが、本題に入った後半からの展開がなんとも寓話的で、良く出来た構成と対比になっていて読みふけりました。

とても皮肉や教訓や寓話のスパイスが効いた苦くて良質なお菓子って感じのお話です。このお話の魔女の呪い、あるいは魔法は良い事だったんだろうけれど、人の哀しみや苦しみ、恨みも感じて恐ろしくもあるかも。とても面白かったです。

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