-詩菟- 鐵弓の吟遊詩人

–　巡り出会う商い人の馬車に雨が当たりて風が舞う。
得る物は小さな金と成り失う大きな金と成り
街に辿りて出会うは人の懐の金と情け。暖を取る宿でにて仕入れの品に惚れても財布の口は
開けてはならず。巡る出会いに感謝して、それに免じて財を注ぎて又巡る旅と成す
ああ・・行く時、人と巡る財こそ、我ら商い人の夢と誉れ。今日も巡りて商馬車 —

何時か何処かも知れずのひとつの世界にて。人と亜人種が剣を交え盾をかざす世界にて
菟族の少年が詩を詠い。冒険の途中で蛇舌族の女性と出会う。
それは元気な菟と美麗な蛇の大いなる酔狂の旅の始まり。