流麗な語り口で匂い立つ、異色のメル・アイヴィー

【小説×音楽×動画 新進気鋭のアーティスト「X→LIST+」新曲ストーリー原作者募集!】のために、書かれた作品です。

「める・あいびー?」と、平仮名でのセリフから始まるこのお話。
企画参加作の中で、異色さでは群を抜いているでしょう。

作者さんが得意とする時代物、それも花街を題材にした一人語り。
淀み無く紡がれる言葉は、さすがに慣れたもので、心地よく読ませてくれます。

謎めいたメルのこと、あらゆる時代、あらゆる場所にひょこりと顔を出していたのかもしれないと、想像を膨らませてしまいます。
中世欧風ファンタジー、スチームパンク、ハードSF、様々な舞台で羽を広げる彼女の世界に、純和風の昔語りが加わりました。

泣いて業の花を咲かせる地獄の廓。
メルがどう咲いたのかは、本編を読んでみてください。

二段構成の花と月、ページを繰れば、はじまりはじまり……

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