位置
ミーシャ
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自分のやりたいこと、
やらなくてはいけないことを書き上げたとき、
その少なさに驚いた。
僕はそれでも生きている。そうしていつしか、死ぬのだと。
『いま』―これが、僕の人生の一部であるのだ。
休むのも、励むのも、
愛するのも、愛さないのも。
自分の属す世界の脆さを知って、
たやすさと透過性を知って、
わずらわしさを知って、
くだらないことの連続で、まぎれる熱を知って、
悲しみのなんと軽いことを知って、
忘れたはずの自分をもう一度、取り戻そうとする。
昨日が昨日でしかなく、
明日が、明日かもしれないように、
今日は今日なのだ。
出来ることしかできない。
それでもいつか、僕は死に、そのときに
何が達せられていたかも、約束はできない。
けれど憶えている、すべてのことから
僕は、自分の生を価値付けようとしている。
こんなにも不確かなものを、
大事だと思うために。
位置 ミーシャ @rus
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