第9話 やっぱりバケツプリン
目が覚めると私はベッドの上に寝かされていた。
目の前にはバリスタ大佐とララちゃんがいた。
「やあ。気が付いたね。鋼鉄人形の扱いは見事でしたよ。ご協力ありがとうございました」
「コイツハメルヲ使ッテ戦争ヲシタンダ。性悪ナ指揮官ダナ」
「ララちゃん。上官に向かってその言い方はないだろう。最小の損害で回収できたんだから僕は功労者だよ。メルちゃんもね」
「ありがとうございます」
「メル騙サレルナ。コイツノ口車ニハ注意シロ」
「ララちゃん大丈夫だよ。わかってるから」
「ソレナライイ。トコロデメル。腹ハ空イテイナイカ」
「うん、空いてる」
「何ガ食ベタイ?」
「うーん。プリンかな?」
「ソウ言ウダロウト思ッテ用意シタ。バケツプリンダ」
ララちゃんの押していたワゴンの上には巨大なプリンが揺れていた。しかも二つ。
「もしかして、ララちゃんも食べるの?」
「当タリ前ダ」
「じゃあ、食べようか」
「アア」
私とララちゃんは二人で巨大なプリンを食べ始めた。大佐は信じられないといった表情で首を振っていた。
今はすべての記憶が戻っている。自分を取り戻した満足感と、目の前のプリンを食べつくす満足感でいっぱいだ。
そしてララちゃんありがとう。
貴方のお陰で、今の私はものすごく幸せです。
メル・アイヴィーと自動人形ララ 暗黒星雲 @darknebula
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