Outro・・・

「ロック。メルって・・・」

「ずっと昔、ボーカロイドってアプリがあったらしい・・・メルはAIを積んだ、ボーカロイド、だったんだろうね」


わたしたちは立膝をついてメルの亡骸に手を合わせた。

指を添えて、わたしは彼女の銀髪をそっといてあげた。


メルがやってくれたのは、政府軍の全戦力の4割が集中していたこの基地のAI兵器を、すべて眠りにつかせたこと。自分自身も…


そして、最高のロックをわたしたちと一緒に奏でてくれたこと。


「みんなーっ!」


あ。

カナタさんのバギーだ。


「政府とウラガノが停戦に合意したわよーっ!」


そうか。

そんなことも起こるんだね。


音楽、やめなくてよかったよ。


また、ギターが弾ける日々が戻ってくる。


みんなとセッションする毎日が戻ってくる。


なんて愛おしい日々。


メル、ありがとう。


さよなら。




FIN


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Intro→Outro naka-motoo @naka-motoo

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