繰り返される「ダンジョン探索」の日々

98話までの感想です。

現代社会にダンジョンが!というネタは最近よく見るようになったネタですが、この作品の場合は「更にそこから20年後」というアイデアが面白いと思って読んでおりました。内容としては確かに面白かったです。主人公とその一家がほぼ丸ごとダンジョン討伐に参加するという点も斬新だと思いましたし、戦闘シーンも中々迫力有りました。文章そのものも上手く、読みやすかったです。


…が、「ダンジョン潜る→敵を倒してレベルアップ&ドロップアイテムによる強化→ダンジョン潜る…」の繰り返しで飽きてしまいました。これがWIZのようなゲームならナンボでもいけるのですが(笑)
主人公一家にしても、母親・息子は殆どモブ。主人公は大抵ソロで潜っているために、父親、妻、兄との交流シーンも余りなし。周囲の状況にしても、危険だ危険だと言ってる割には水も電気も(恐らくガスも)大丈夫という、イマイチ危機感の感じられない状況が続いております。ご近所さんからして、「なんか世の中ヤバくなってきたみたいだし、ちょっと近場に潜って鍛えておくか」という程度のようですし。

逆に言えば、そういった「緩やか」な現代ダンジョン物を楽しみたい方にはお勧めです。俺ツエー要素も有りますし、前述の通り戦闘シーンは一見の価値が有ります。敵と言えばモンスターだけで、悪意ある人間が悪巧みしてどうのこうの…なんてのも(今の所)有りませんので、そういった展開が苦手な方も安心です。

ただ私にはちょっと刺激が足りなかったな、という事です。

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