虎の国
安良巻祐介
虎の国という名前の服屋にて恋人が失踪したために、A氏は半狂乱となりて韋駄天走りを始め、店主の中国人を捕まえて素人尋問をした。しかしわかったのは、店名が実のところ店主の猫好きから来るものということ、恋人はオルレアンよろしく試着室に入って暫くしたら消えておったということ、そんなつまらない事実だけであった。
今ではA氏は新たな恋人を見つけて日々を睦まじく暮らしているが、竜の国と名付けた部屋から彼女を一歩も外へは出さず、食事も異様に長い菜箸にて与えておるという話である。
虎の国 安良巻祐介 @aramaki88
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます