第3話 ★より❤

「ツカナガ君、小説書き始めたんだね!」

「えっ、なんでわかったの?」


 おかしいなぁ……? オレのペンネーム――まだ誰にも言っていないのに……?


「この前わたし、ツカナガ君に小説を書くように奨めたじゃない。それに、書いたら絶対応援するって言ってたでしょう」


 ああ、だから書く気になったんだけど……。


「あの時、ツカナガ君は星よりも何よりも、わたしの応援が欲しい――って言っていたでしょう」


 そうだ! もはや、そのためだけに書いた――と言っても過言ではない!


「だからわたし……、一番最初にポチしちゃったぁ」


 えっ!?


「作品自体は、もちろんとても面白かったけど……」

「――けど、なんだよ?」


「ただの『応援』だけじゃなく……、わたし――この作品には別の意味込めて押したんだよ」


 えっ!?

 えっ?

 えっ!


「確認してみて!」


  《確認作業中》


 おおぉぉぉ……!


 オ、オレの作品に、彼女からの❤ マークがぁぁぁ……!


「しかし、どうしてオレのペンネームがわかったんだよ?」


「だってツカナガ君、凄く単純でわかりやすいんだもの」

「――た、単純って、どういう意味だよ……?」


「わたし、タイトルとペンネームを見ただけでわかっちゃった!」

「だ・か・ら……、ん? タイトルとペンネーム?」



 『★よりも、君の❤が欲しい!』

 著:マーク・オーウェン



     <了>


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カクヨム・ラブストーリィ 長束直弥 @nagatsuka708

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