ハーレム! なのに殺されそう!! 異世界コメディの超絶作爆誕……!!!

のっけから魅力的な美女が登場します。それも三人も。ハーレムものの名に恥じぬ極上の滑り出しです。
そして自分はメルク派です。ええ少数派でしょうね。と同時に自然と一人に絞ってしまう辺り、自分にはハーレム属性皆無なのでしょうね……。

とある秘密を隠し持った主人公という設定が自分的にはツボというかかなり強力な執筆動機の一つでありまして、自作においても似たような設定を多用するのですが、作者様のストーリーに無理なく溶け込ませる手腕のなんと見事なことか。
詳述は避けますが終盤の得票数のひっくり返し方や、ラスト間際の〈実は俺〇〇だった〉設定と直後の落とし方に関しましても、あーこれこれ! これだよこういうのが読みたいんだよ!! って感じで、すっかりのめり込んでしまいました。

全編に亘って読者を楽しませよう面白がらせようという配慮や仕掛けが縦横に敷き詰められた、読みどころ満載の異世界ハーレム娯楽大作です。
各話冒頭の挿話に心躍らせるもよし、締めの地誌風描写に笑みをこぼすもよし、哀れな王子に突き刺さる罵倒の数々に腹を抱えるもよし、我らがメルク様の〈異世界の異世界はこっち側なのです?〉設定に胸をときめかせるもよし(自分だけ?)、もちろん物語を彩るハーレム候補の中から自分好みの美人さんを探すもよし。
17万字超えの大長編ですが、文量を感じさせない読みやすさなのも、「レベルがハンパねえのです!」

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