お人好し主人公の異世界漫遊記

 作品情報に「女神に布教活動を強要させられる」とありますが、宗教色は皆無で、お題目にすぎません。主人公も時々忘れてるような……?
 新人アイドルの認知度を上げるべく各地に出向くマネージャーというノリで、しかも担当アイドルがドジなせいで余計な重荷(呪い)を背負わされています。お告げを介して喧嘩したり、上役の女神が仲裁に出たりと、等身大のやりとりが笑えます。
 プロローグのせいで最初はクレーマー系主人公と思いましたが、本当にお人好しな性格で「女神に命じられた使命」だからと人を助けることに悩みませんし、照れがありません。使命というより、目に付いた人を助けたい、異世界チートで好き勝手したいという感じです。その分、敵に回った相手には容赦なく軽めですが「ざまあ」もあります。
 冒頭は要素詰め込みすぎですが、街に入ったくらいから俄然読み易く、面白くなります。「ちょっと合わないかも」とお感じになる方も是非そのあたりまで読み進めることをお勧めします。



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