第4話 ゲームセンター

夕方に目が冷める。僕はたまに引っ越しのアルバイトを入れていた、そのお金でゲームセンターを目指す。学校に行かなくていいなんて最高!

蜃気楼で目の前の、電信柱が歪む。

ひどい暑さだ。20分かけて街の中のゲームセンターについた。  ゲームセンターの二階にオンラインゲーム機がある。俺が全勢力をそそいでる、バームアインとゆうゲーム機は奥に3台あり、灰皿も誰でも手に取れるように重ねて入り口付近のカウンターに置いてある。財布からゲームのIDカードを取り出し、慌てて投入口に差し込んだ。どうやら我が軍は劣勢状態の様だった。我が軍とは、ゲームを始める時に自分が配属されるチームを赤と青で選べる。全国で登録された赤隊と靑隊の陣取り合戦が毎日ゲーム内で行われるのだ。

こうゆう、説明を細かく学校でしても 

みんな、ふーんって言って次の話題に変えられてしまう。皆、この楽しみを理解していない。 

5ゲームぐらいしたところでうつ伏せる。集中し過ぎて疲れる。ふと、隣に女の子が座る。珍しい。女の子なんてこんなとこにいるとなお目立つうえに美人だった。

ちらっと画面を覗き込む。わお

かなり上のランクだ。

自分のカードを抜いた。帰ろう、かなり疲れた。自販機に、ポケットから小銭を入れてコーラを買って一口飲んだ。

ふぁ


目の先に黄色いジャンバーのおじさんが入ってくるのが見えた。

やばい 

とっさに黄色いジャンバーに反応した。夜回りパトロールだ。

まだゲーム機にいる彼女めがけて、こっちに来る。

足早に彼女の方に俺は歩いた。

「君、中学生?高校生?」彼女の肩にパトロールの人が、手をかけた瞬間

ぱしゃん とっさにコーラを顔にかけてしまった。

「行くぞ逃げろ」

彼女の手を取り思いっきり階段を駆け下りて、自転車に飛び乗った。


「ありがとう」

無我夢中で自転車を漕いでて、息で返事をした。

40分ぐらい漕いだ。海が見える防波堤で急ブレーキを踏んだ。

「同じ高校だよね?」


「えっ?」

俺はふり返った。 


「君、結構有名だから」

長い髪が風がで揺れた彼女が、悲しい映画の主人公に見えた。


「変わり者って」と自転車の後ろから降りながら付け加えた。


自転車を防波堤に止め、二人でコンクリートを壁に並んで座った。

「こんなのはじめてだ、まさか同じ高校なんて!」と俺は笑った。彼女も控えめに笑った。

「あたしのこと知らなかったでしょ?」

正直、知らなかった。だけど、知らなかったと言えば失礼になる。だから 

「学校サボるからよくわからないんだ!夏休み終わったら、学校行こうかなっ」

とか言った。 

彼女は、微笑んだ。

「星、きれい」

見上げた。流れ星一一


彼女はなにか言った。訪ねたけれど教えてはくれなかった。

夏休み終わったら居なくなるかもね 

っ星空の下で言われた。

俺はなんだかそんな気がした。俺が死んだり、彼女が死んだり世界が壊れることは、明日にでも起こりそうだと言った。

帰り道

自転車を漕ぎながら、彼女のゆう方角を目指す。

ここでいいよ。 そう言われたところは海沿いの家。


またあしたな って言ったら

またあした ってかえってきた。

 

後ろを振り返る。その家の玄関の明かりはつかないままだった。

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青春時代は心中に似ている @tarbondes

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