新しい感覚の恋愛の静かなときめきを

この小説は恋愛を描いているとわたしは捉えました。
同時に恋愛の盛り上がりを静かに抑えた描写がとても不思議な感覚を呼び覚まします。
恋愛や学園やツンデレなどのクライマックスを迎えるその場面に、哲学的な表現や描写が織り交ぜられ、それによって「ライトノベル」というジャンル分けをしていながら「純文学」として成立しています。
あるいは哲学的な文章でありながら素晴らしくエンターテイメントであるという言い方もできると思います。
ファンタジーや異世界の物語は数多くあると思いますけれども、これはそういったどの小説とも異なる雰囲気のある新しいジャンルだと思います。
そしてわたしが一番驚いたのは、登場するどの少女も独立した魅力を持っていることです。通常は特定の少女の魅力を際立たせるために比較対象となるキャラを描くのが常道でしょうけれども、ひとりひとりの少女がきちんとした人格として描き分けられています。
わたしはどのタイミングでレビューを書かせていただくか悩んでいたのですけれども、話数が進む前に多くの方たちに読み始めていただきたいと思い途中の段階でレビューさせていただきました。
おススメです。

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