ファンタジー好きでも、SF 好きでも楽しめる傑作

巨大な甲冑を操作する人間たちが「飛び道具を使わずに」手にした得物のみで戦う世界。そんな舞台に憧れない男がいるだろうか、いや、いない(反語)。

ストーリーは戦争を舞台にした群像劇といった風で、一人の登場人物の感情を深く描写しているわけではない。しかし、それを帳消しにするほど一人一人の背景がアツい。主人公たちの持つ夢がもうロマンの塊で、悪役の皆様さえアツい信念を持っている。もう魔法王が主人公でいいよ・・・(個人の感想です)。

個人的に舌を巻いたのは現代ファンタジーと異世界ファンタジーを結び付ける見事な世界観だ。もし世界にお願いをすれば力を貸してくれる妖精さんがいたら? そして彼らがとても気まぐれだったら? 地球と異世界の両方で披露されるその答えは独特かつ魅力的な世界観を我々に見せてくれる。SF 好きとしてはこの辺の設定が堪らない。

所で姉御肌な女の子はお好きですか? もし好きなら読みましょう、今すぐに。