ポストアポカリプス×ソロキャン、だけど、それだけじゃない

人類どころか、家畜、果てには虫まで(!)絶滅してしまったらしい。そんな東京を、家族ゆずりのキャンプ知識でしっかり生き延びている女子高校生。

自分以外誰もいない、不安で孤独だけどどこかのんびりと自由な世界で、自分のためにおいしいご飯をつくり、苦労してお風呂に入ったりする描写は、それだけでも追体験する楽しさがある。

でも、しだいに明かされていく人類絶滅前夜や、生き残りの彼女を狙う「夜の闇」との奇妙な交流が、この物語を「それだけではない」ものに変えていく。

読者に考える余地を残したラストまで、予測のつかない素晴らしい展開。ぜひ、さらに多くの人に読まれてほしい。

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