両の手に自由と未来を掴み寄せ、貴女とともに、私は何処まで往けるだろう。

伯爵令嬢であったメルセデスは、父により結ばれていた見知らぬ相手との婚約に反発し、立場も身分も棄てて家を飛び出してしまう。
独り列車に乗り異国へを目指そうとしていた矢先、彼女を追ってきた侍女のリーゼロッテと再会し、二人はともに旅をすることに。

元貴族令嬢と専属侍女という身でありながら、彼女らは戦闘技術にも優れており、旅先で遭遇する事件を次々と解決してゆきます。
特別製の武器と魔導を駆使したバトルは圧巻ですし、巨大な魔獣相手に策を巡らせ、勝ち筋を探るメルの戦闘センスには毎度驚かされることでしょう。

目的地はあるものの、困っている人々を放っておけず、虐げられている者たちに寄り添う彼女らの優しさと強さは、どこからくるのか。挿し込まれた幕間の物語にて明かされゆく少女たちの壮絶な過去が、それを少しずつ浮き彫りにしていきます。

人脈をつなぎ、仲間を得、ひたすら進む少女たちの道に先には果たして何が待ち受けているのか。
まだまだ物語は中盤でしょうか。
自らの在り方を求めて戦う少女たちの姿、ぜひお読みください。

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