ある日突然やってくる「お客」と不思議なトランクをめぐるお話。大量生産にはない、独特な味。原色と、原色から分岐するオリジナリティ溢れる、たくさんの色の対比。流れるような美しい文体。読みやすい文章。うまく言葉(感想)にできないですが、この作品のような、美しい文章を紡げる人間になりたい、そう思います。
戦前に客人から託された、絵の具の入ったトランク。そのトランクと共に歩んだ人生の軌跡が短く、簡潔に、色彩豊かに書かれています。わりとすぐに読み終わりますので、気が向いたときに、ふと立ち止まって読んでみてもいいかも知れない、そんな良作です。
いい作品、うまい作品、バランスのいい作品。 名作にも様々な作品がありますが、こちらの作品は、心の温まる優しい作品です。 色を作り出すという独特の設定だけでも美しいのに、そこに注がれる景色が繊細なのです。 はっとするような、胸が痛くなるような美しさなのです。 ぜひ、ご一読を。おすすめです。
色にまつわる素敵なお話です。短編なので読みやすく、また読みやすいだけでなく深みがあります。情報量を絞っているからか、色々と読者が想像できるのが、この作品の素敵なところです。とりあえず、読めばこの作品の魅力がわかるはずです。まずはご一読を。
この物語は、太平洋戦争を軸として、一人の偏屈な画家とその息子、画家に絵の具を売りに来た商人が家に来たところから話は始まる。先ず、言葉選び一つ一つが素晴らしく、感情を揺さぶられそうになりました。皆さんが好きな異世界ファンタジーではありませんが、他のジャンルでもこんなに素晴らしい物語があるのです。一度読んでみる事をお勧めいたします。