私たちが越えていかなければいけない、涙の味

まるで詩のような、エッセイのような心情小説。
私は勝手に私小説として読んでいました。

こちらの作品はシリーズで、現在4作品公開されています。

シリーズ中で私が大好きなのはこちらの『睡蓮』です。
家族の、兄妹の物語。
人生の儚さを、淡々とした消化されたような妹の一人称で綴られています。
消化なんてされるわけないのに。

それが痛いほどわかるから、私は泣いてしまいました。

もし私小説ではなく、これが全くの想像上のお話だとしたら、いえ実話だったとしても、再生していくための重い筆力に感動を覚えます。

これからもシリーズを追いかけていきたいと思います。
皆様もぜひ、ご一読下さい。